【SACD】シューベルト:交響曲第1番、第4番「悲劇的」/ヤン・ヴィレム・デ・フリーント&京響

京都市交響楽団が絶好調だ。常任指揮者・沖澤のどかとの後期ロマン派管弦楽大作録音の一方、首席客演指揮者ヤン・ヴィレム・デ・フリーントとのシューベルト交響曲の録音もこれが「グレート」に続く第二弾。初期の「第1番」「第4番」の組み合わせだが、引き締まった音像と力強いリズムの刻みはHIP(歴史的情報に基づく演奏)の方法論実践の成果。そして表現にゆとりがあり、10代のシューベルトの作品が成熟した大人の音楽として聴こえてくる。ブックレットも充実しており、平末広氏の演奏解説、増田良介氏の曲目解説に加え、デ・フリーントの演奏会時のプレトークが文字起こしされ掲載。

文:矢澤孝樹

(ぶらあぼ2026年10月号より)

【information】
SACD『シューベルト:交響曲第1番、第4番「悲劇的」/ヤン・ヴィレム・デ・フリーント&京響』

シューベルト:交響曲第1番、交響曲第4番「悲劇的」

ヤン・ヴィレム・デ・フリーント(指揮)
京都市交響楽団

オクタヴィア・レコード
OVCL-00925 ¥3850(税込)


矢澤孝樹 Takaki Yazawa

1969年山梨県塩山市(現・甲州市)生。慶應義塾大学文学部卒。水戸芸術館音楽部門主任学芸員を経て現在ニューロン製菓(株)及び(株)アンデ代表取締役社長。並行して音楽評論活動を行い、『レコード芸術online』『音楽の友』『モーストリークラシック』『ぶらあぼ』『CDジャーナル』にレギュラー執筆。朝日新聞クラシックCD評選者および執筆者。CD及び演奏会解説多数。著書に『マタイ受難曲』(音楽之友社)。ほか共著多数。