2025年仙台国際音楽コンクールのヴァイオリン部門で最高位(1位なしの2位)を獲得した06年韓国生まれの奏者のコンクールにおけるライブ録音。ブルッフはファイナル&ガラコンサート、ドヴォルザークとモーツァルトはセミファイナルの演奏である。全体を通して、広域にわたるムラのない美音と誇張を排した真っ直ぐな表現が印象的。中でもブルッフの第3楽章やドヴォルザークの第2楽章といった緩徐部分の端正かつしっとりとした歌い回しが、得難い気品を感じさせる。旋律的名作の稀少なカップリング(彼女の選曲センスの表れでもある)も魅力的だ。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2026年2月号より)
【information】
CD『第9回仙台国際音楽コンクール ヴァイオリン部門最高位(第2位)/ムン・ボハ』
ブルッフ:スコットランド幻想曲/ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲/モーツァルト:カッサシオン K.63よりアダージョ
ムン・ボハ(ヴァイオリン)
広上淳一(指揮)
仙台フィルハーモニー管弦楽団
収録:2025年5月&6月、日立システムズホール仙台(ライブ)
フォンテック
FOCD9927 ¥2640(税込)


