4月下旬からヨーロッパツアーを行なっている久石譲。自らの作品を指揮する公演がこの週末ライブ配信される。久石は、4月28日にチェコでブルノ・フィルと共演し、その後、フランス・ストラスブールへ。5月4日に同地でストラスブール・フィルとの公演を終え、今度はパリに向かい同楽団と3公演を予定している。会場は、フィルハーモニー・ド・パリ。建築家ジャン・ヌーヴェルが設計し2015年にオープンしたこのホールも今回の配信の見どころのひとつとなるだろう。
プログラムはすべて久石の作品で、前半が交響曲 第2番、休憩をはさみ後半が「Woman ピアノとパーカッションと弦楽のための」、交響組曲「もののけ姫」という3曲。
久石は「ミニマルミュージックをベースにした作曲をずっとやってきたので前半は交響曲2番を、世界中の人に自分の名前を知ってもらったのは宮崎さんの作品（映画音楽）だったので、後半はそれらを交響組曲に作り変えてお届けします」と語る。
ストラスブール・フィルとは、「言葉の問題はあるけど、リハーサルを重ねていくうえで大事なのは、自分がどういう音楽を作りたいかを伝えること。それがうまくいくと本当に楽しい」と充実の様子。
そして今回は、指揮だけでなく久石のピアノ演奏にも注目だ。
ストラスブールでの公演には多くの聴衆が詰めかけた
仏独共同の公共放送 arte の配信サイトは、ハイクオリティな映像作品を数多くリリースしていて、日本のクラシックファンにも馴染みが深い。今回そのサイトに日本を代表する音楽家が登場し、現地のオケを指揮する姿を見ることができる。ストラスブールの公演後の映像には、客席の大喝采を浴びる久石の姿がうかがえる。配信は日本時間の8日午前3：30と深夜に当たる。アーカイブ配信もあるから安心ではあるが、注目のパリ公演、ここはぜひライブで見届けたい。
Hisaishi Symphonique
配信日時：日本時間 2022.5/8（土）午前3：30 （現地時間：5/7（金）20：30）
指揮・ピアノ：久石譲
管弦楽：ストラスブール・フィルハーモニー管弦楽団
プログラム（すべて久石譲 作曲）
◎交響曲 第2番
Symphonie n° 2
◎Woman ピアノとパーカッションと弦楽のための
Woman, pour piano, percussion et cordes
（Woman, Ponyo sur la falaise, Les Aventuriers）
◎交響組曲「もののけ姫」
Princesse Mononoké, Suite symphonique
配信サイト（無料/アーカイブあり）
https://www.arte.tv/fr/videos/108927-000-A/hisaishi-symphonique/