訃報:ヨハン・ボータ氏

 悲しく、そして残念なお知らせをしなければなりません。
 9月8日(現地時間)朝、ヨハン・ボータ氏がウィーンの自宅で逝去されたとのことです。
 ボータ氏は、昨年末ごろより闘病を続けており、その病状が心配されていましたが、今年6月にはブダペストのワーグナー・フェスティバルで、完全復調をみせたというニュースもあり、当サイトでもご紹介しました。
 今秋のウィーン国立歌劇場の日本公演では《ナクソス島のアリアドネ》で、再びその声を聴かせてくれることが期待されていました。
 ボータ氏は、世界中で活躍を繰り広げましたが、特にウィーンでは、宮廷歌手の称号をもつ特別な歌手の一人だったとマイヤー総裁はコメントを発表しています。
 ウィーン国立歌劇場は、ボータ氏の逝去に際し、喪の意を込めて劇場に黒旗を掲げ、来る9月10日に行われる《トゥーランドット》は、ボータ氏に哀悼の意を捧げる公演とすると発表しています。この《トゥーランドット》は、2016年4月に新演出されたもので、当初、ボータ氏がカラフで出演することが予定されていたものです。
 ボータ氏のご冥福をお祈りいたします。

※ウィーン国立歌劇場日本公演《ナクソス島のアリアドネ》のテノール/バッカス役の代役につきましては、ウィーン国立歌劇場側の調整がつき次第、発表となります。