日本公演について

感動の喝采は、
世界を制覇する。

 栄光のウィーン―――かつて、ハプスブルグ家がこの地で広大なオーストリア大帝国を治め、何百年にもわたってヨーロッパの政治、経済、文化の一大中心地として、栄耀栄華を誇った帝国の古都。時代は移り、いまは領土が縮小されてはいても、音楽の都としてのウィーンは、ますます勢力を世界に拡大している。音楽好きなら誰もが憧れる音楽の都ウィーン。モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、シュトラウスをはじめ多くの音楽家たちがここを舞台に活躍した音楽の聖地。爛熟したウィーン文化の華がオペラであり、宮廷歌劇場の流れをくむウィーン国立歌劇場は、“音楽の都”の象徴として世界に君臨している。ウィーン国立歌劇場のオーケストラが、世界最高峰のウィーン・フィルの母体であることは広く知られている。その典雅でまろやかな音色は、名歌手たちの魅惑的な歌声と相まって、天上から降り注いでくるような陶酔的な美しさをたたえている。これを聴けば、その崇高さに誰もがひれ伏してしまうほかないのだ。

 今回、音楽の都が誇るオペラの殿堂が、威信をかけて日本にもってくるのは3本のオペラ。指揮者にはマレク・ヤノフスキ、アダム・フィッシャー、リッカルド・ムーティと、当代最強の3人が顔を揃える。1980年の初来日時と2000年の2度上演している、もっともウィーンらしいR.シュトラウスの《ナクソス島のアリアドネ》、過去9回に及ぶ来日公演中初となる、満を持してのワーグナー《ワルキューレ》、そして、マエストロ・ムーティが厳選した歌手で贈る磨き抜かれたモーツァルト《フィガロの結婚》。
 興奮と陶酔の体験は、生涯の宝になる。感動の喝采は国境を超えて響きわたる。ウィーン国立歌劇場がくり出す極上の美味を前にすれば、誰もが穏やかに、そして喜んでひれ伏してしまうことだろう。


【公演日程】
《ナクソス島のアリアドネ》
作曲:R.シュトラウス
演出:スヴェン=エリック・ベヒトルフ
指揮:マレク・ヤノフスキ

10月25日(火) 7:00p.m.
10月28日(金) 3:00p.m.
10月30日(日) 3:00p.m.
会場:東京文化会館

■予定される主な出演
プリマドンナ/アリアドネ:グン=ブリット・バークミン
ツェルビネッタ:ダニエラ・ファリー
作曲家:ヴェッセリーナ・カサロヴァ
テノール:バッカス:ヨハン・ボータ


《ワルキューレ》
作曲:R.ワーグナー
演出:スヴェン=エリック・ベヒトルフ
指揮:アダム・フィッシャー

11月 6日(日) 3:00p.m.
11月 9日(水) 3:00p.m.
11月12日(土) 3:00p.m.
会場:東京文化会館

■予定される主な出演
ジークムント:クリストファー・ヴェントリス
ジークリンデ:ペトラ・ラング
ブリュンヒルデ:ニーナ・シュテンメ
ヴォータン:トマス・コニエチュニー
フリッカ:ミヒャエラ・シュースター


《フィガロの結婚》
作曲:W.A.モーツァルト
演出:ジャン=ピエール・ポネル
指揮:リッカルド・ムーティ

11月10日(木) 5:00p.m.
11月13日(日) 3:00p.m.
11月15日(火) 3:00p.m. 
会場:神奈川県民ホール

アルマヴィーヴァ伯爵:イルデブランド・ダルカンジェロ
伯爵夫人:エレオノーラ・ブラット
フィガロ:アレッサンドロ・ルオンゴ
スザンナ:ローザ・フェオーラ
ケルビーノ:マルガリータ・グリシュコヴァ