ウィーン国立歌劇場〈ライブ・ストリーミング〉

 日本公演開催中の11月10日、ウィーン国立歌劇場のドミニク・マイヤー総裁とテクニカル担当のクリストフ・ヴィーダーマン両氏により、ウィーン国立歌劇場の公演を楽しむ“第4の場”となる〈ライブ・ストリーミング〉についての記者会見が開催されました。

ドミニク・マイヤー総裁(左)とテクニカル担当のクリストフ・ヴィーダーマン氏(右)

ドミニク・マイヤー総裁(左)とテクニカル担当のクリストフ・ヴィーダーマン氏(右)

 ウィーン国立歌劇場の〈ライブ・ストリーミング〉は、すでに2013年から開始されていました。当初は年間7演目程度でスタートし、次第に演目数を増やしてきました。今シーズンは45本の作品の上演が予定されているとのこと。ウィーン国立歌劇場では、
1シーズンに50作のオペラと10作のバレエ公演が行われているとのことなので、およそ7割以上の作品が見られることになります。
 1つの作品が3日間、自分の指定した時間を予約して見られるこの〈ライブ・ストリーミング〉には、すでに世界中で2万人の登録があるとのこと。日本からもおよそ600人ほどが利用されているそうです。
実際の画面を使って、ヴィーダーマン氏が紹介

実際の画面を使って、ヴィーダーマン氏が紹介

 「ウィーン国立歌劇場の活動の場は、1つ目が歌劇場公演、2つ目に主に子どものためのオペラを上演する300席ほどのシアター、そして3つ目として室内楽や若い歌手を紹介するコンサートやトーク・イヴェントなどが行われる劇場2階のマーラー・ザールなどがあります、〈ライブ・ストリーミング〉は、これらに次ぐ“第4の場所”として、それも世界中の人々に楽しんでもらえるものとなっています」とマイヤー総裁。
 ヴィーダーマン氏からは、〈ライブ・ストリーミング〉のために7台のカメラがどこに設置されているのか(観客からは見えない場所)、また、当初よりさらにクォリティが上がったことなどが紹介されました。
 「視聴期間がもっと長ければ良いのに」という記者からの声には、「ライブ感を大切にするという理由があります」とマイヤー総裁。出演アーティストたちにとって、〈ライブ・ストリーミング〉が行われる公演が必ずしも完璧ではないこともあります。ちょっとしたミスや不調だったりすることも。この、実際の公演で起こることをそのまま体験するということを大切に考えているというわけです。

〈ライブ・ストリーミング〉の画面。日本語表示もあり。

〈ライブ・ストリーミング〉の画面。日本語表示もあり。

《フィガロの結婚》
作曲:W.A.モーツァルト
演出:ジャン=ピエール・ポネル
指揮:リッカルド・ムーティ

■公演日程
11月10日(木) 5:00p.m.
11月13日(日) 3:00p.m.
11月15日(火) 3:00p.m. 
会場:神奈川県民ホール

■予定される主な出演
アルマヴィーヴァ伯爵:イルデブランド・ダルカンジェロ
伯爵夫人:エレオノーラ・ブラット
フィガロ:アレッサンドロ・ルオンゴ
スザンナ:ローザ・フェオーラ
ケルビーノ:マルガリータ・グリシュコヴァ

*表記のキャストは2016年4月8日現在の予定です。

■入場料(税込)
S=¥65,000 A=¥60,000 B=¥54,000 C=¥49,000 D=¥33,000 E=¥25,000 F=¥17,000
エコノミー券=¥13,000 学生券=¥8,000

ウィーン国立歌劇場2016年日本公演公式HP
http://www.wien2016.jp/