構想から完成までに30年近くを要したワーグナーの大作《ニーベルングの指環》全4部作のなかの2作目《ワルキューレ》では、《指環》全作を流れる権力闘争のドラマより、登場人物たちが抱えるさまざまな情感が表されることが魅力。愛ゆえの苦悩や葛藤はオペラでは珍しくありませんが、《ワルキューレ》にあるのは、兄妹の禁断の愛、夫として父としての葛藤、そして父娘間の愛と苦悩と、まさしくあらゆる感情が登場人物たちの間に渦巻いていきます。観客を深い感情のうねりに引き込むのは、重量級の歌手たちの力量あってこそ!
ワーグナー作品のなかで最も悲劇色の濃い人物といわれるジークムント役のクリストファー・ヴェントリスは、美声のワーグナー・テノールとして注目の人。バイロイト音楽祭デビューを飾ったパルシファルの大成功を機に、タンホイザー、ローエングリン、エリックなど、ワーグナー歌手として世界中のオペラハウスで活躍することとなりました。なかでもジークムント役は、持ち味の伸びやかな美声が活かされる当たり役!
ジークムントの強い愛によって、彼に死を、と命じられたブリュンヒルデは父ヴォータンへの翻意を決意。ブリュンヒルデのこの決意は、神々の長ヴォータンの怒りを買うとともに、父娘間に猛烈な苦悩をもたらすことになるのです。ブリュンヒルデ役は、女性がもつあらゆる感情表現の演じ分けが長丁場にわたって要求される究極のドラマチック・ソプラノでなければなりません。ニーナ・シュテンメのブリュンヒルデはウィーン国立歌劇場はもとより、ミラノ・スカラ座やバイエルン国立歌劇場など、目下この役で世界最高といわれるもの。圧倒的な迫力と感動をもたらします。
ワーグナー・オペラでは常に圧巻の存在感を放つミヒャエラ・シュースターによるフリッカ役も、ヴォータンならずとも抗えない強力なキャスト! シュースターは役柄のキャラクターを強烈に表現することに長じているのですから!!
R.ワーグナー作曲
《ワルキューレ》
指揮:アダム・フィッシャー
演出:スヴェン=エリック・ベヒトルフ
11月 6日(日) 3:00p.m.
11月 9日(水) 3:00p.m.
11月12日(土) 3:00p.m.
会場:東京文化会館
■予定される主な出演
ジークムント:クリストファー・ヴェントリス
ジークリンデ:ペトラ・ラング
ブリュンヒルデ:ニーナ・シュテンメ
ヴォータン:トマス・コニエチュニー
フリッカ:ミヒャエラ・シュースター
*表記のキャストは2016年3月22日現在の予定です。
■入場料(税込)
S=¥67,000 A=¥61,000 B=¥54,000 C=¥49,000 D=¥33,000 E=¥25,000 F=¥17,000
エコノミー券=¥13,000 学生券=¥8,000
NBS WEBチケット先行発売 特典情報はこちらから
http://www.nbs.or.jp/blog/wien2016/info/nbs-web.html
ウィーン国立歌劇場2016年日本公演公式HP
http://www.wien2016.jp/
【チケット発売情報】
ウィーン国立歌劇場日本公演
●2演目・3演目セット券 [S, A, B券]
NBS WEBチケット先行発売[座席選択]
4月14日(木)21:00〜4月21日(木)18:00
●2演目・3演目セット券 [S, A, B券]
NBS WEBチケット&電話受付
4月23日(土)10:00より
NBSチケットセンター:03-3791-8888
●全公演のS〜D券
一斉発売開始
6月4日(土) 10:00より