3作目の紹介となった《フィガロの結婚》について、ドミニク・マイヤー総裁はまず、リッカルド・ムーティを指揮に迎えての日本公演が、2008年以来再び実現する機会を喜び、そして、《フィガロの結婚》は前回2012年にも上演した作品ではあるが、ムーティの強い希望により決定した演目であると説明。歌手についても、
「伯爵役のイルデブランド・ダルカンジェロ以外は、日本ではまだあまり知られていないかもしれませんが、ムーティの希望で、優れた若い人たちが集められました。名前があれば良いというわけではないのです。マエストロはリハーサルのときから自分でピアノを弾き、綿密な準備をします。私自身も、伯爵夫人のエレオノーラ・ブラットは近い将来、重要な歌手になると思っていますし、ケルビーノ役のマルガリータ・グリシュコヴァは、イタリア人ではありませんが、とても素晴らしい素質を持っていることを知っています」と紹介しました。
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2008年のウィーン国立歌劇場の日本公演では《コシ・ファン・トゥッテ》を指揮しましたが、今回また、2016年11月にウィーン国立歌劇場と共に来日することを大変嬉しく思っております。
私はウィーン国立歌劇場には1973年に《アイーダ》でデビューしました。皆さまご承知の通り、ウィーン国立歌劇場のピットに入るオーケストラは、ウィーン・フィルとの共演でもあります。私はウィーン・フィルとは46年にもわたる長い友好と信頼の関係を築いてきました。1975年に私が初めて日本に来たのもウィーン・フィルと一緒でした。
今回《フィガロの結婚》を指揮しますが、この作品は私が初めて指揮をしたモーツァルトのオペラ作品であり、私が特に愛着を持っている作品です。
日本での公演には若いながらもすでに国際的に活躍しているイタリア人の歌手を起用しています。モーツァルトがイタリアで学び、ナポリ派の作曲家たちの影響を受けたからこそ、ダ・ポンテ作の三部作が生まれたのですし、この作品を歌い演じるには、ただ単に言葉の意味が分かり、正しい発音であるということ以外にも、言葉のニュアンスやその裏側にある深い意味を心底理解することが必要であると思うからです。実際、モーツァルトはイタリア語をまるで母国語のように理解していたと思われます。
モーツァルトは人間を人間の視点で描いています。これは、後の作曲家ヴェルディにも共通していえることだと思います。
11月の来日を今から大変楽しみにしております。
[上記は2016年3月18日に指揮者リッカルド・ムーティよりいただいた口述メッセージ]
ウィーン国立歌劇場2016年日本公演公式HP
http://www.wien2016.jp/
【チケット発売情報】
ウィーン国立歌劇場日本公演
●2演目・3演目セット券 [S, A, B券]
NBS WEBチケット先行発売[座席選択]
4月14日(木)21:00〜4月21日(木)18:00
●2演目・3演目セット券 [S, A, B券]
NBS WEBチケット&電話受付
4月23日(土)10:00より
NBSチケットセンター:03-3791-8888
●全公演のS〜D券
一斉発売開始
6月4日(土) 10:00より