英国ロイヤル・オペラをはじめ、ベルリン、METでも大活躍のリュドミラ・モナスティルスカ。昨年末から年明け1月には英国ロイヤル・オペラで新演出の《仮面舞踏会》でアメーリアを演じ、大成功を収めました。日本公演《マクベス》について、書面インタビューに答えてくれました。
Q:あなたにとっての英国ロイヤル・オペラとは?
モナスティルスカ:どこよりも特別な場所です。私のキャリアのスタートとなった場所ですから!
(英国ロイヤル・オペラには、2011年6月《マクベス》でのデビューが決まっていたが、その3か月前の3月に《アイーダ》で急遽代役を務めた。数ヶ月のうちに、2つの役柄での大成功をおさめたことは、モナスティルスカの国際的な注目を高めることになった)
Q:《マクベス》のマクベス夫人役を最初に演じたときの印象は?
モナスティルスカ:2011年6月、コヴェント・ガーデン(英国ロイヤル・オペラ)でのことです。シェイクスピアの故郷であるイギリスで、シェイクスピア作品の登場人物を演じる、それも私にとってはこの劇場へのデビューで! この「一致」に驚きと興奮を感じました。
Q:マクベス夫人役を演じるうえで、最も大切に考えていることは?
モナスティルスカ:この役には、技術、音楽、演技の難しい要素が絡み合っています。彼女のキャラクターを捉えるという点でも、強くもあり、また同時に弱くもある人間であることが難しさともなるのです。
Q:フィリダ・ロイド演出の魅力はどんなところだと思いますか?
モナスティルスカ:演出も美術も、無駄なものがそぎ落とされていて、厳格さや禁欲的なところさえ感じられます。それによって音楽によるドラマが全面に押し出されていることが魅力だと、私は思っています。
Q:幼いころからオペラ歌手になりたかったのですか?
モナスティルスカ:いいえ、オペラ歌手を夢見たことはありませんでした。私はただ歌いたかったのです。
Q:歌手として日常生活で気をつけていることは?
モナスティルスカ:マイナス思考にならないようにしています。
Q:今後、新たに歌いたいレパートリーは?
モナスティルスカ:《ドン・カルロ》《イル・トロヴァトーレ》《エルナーニ》などです。
Q:日本についての印象は?
モナスティルスカ:とても独特で、ほかにはない特色を持っている国だと思っています。