《ドン・ジョヴァンニ》の舞台セット、総勢100人のスタッフで連日準備中!

英国ロイヤル・オペラ日本公演開幕まであと8日!

 9月に入ると同時に、英国ロイヤル・オペラ日本公演の舞台準備がスタートしています。まず、舞台セットをつくるスタッフたちが来日。9月2日からは東京文化会館、NHKホールで作業にとりかかりました。

組み上げられた舞台セット

組み上げられた舞台セット

 《ドン・ジョヴァンニ》の上演には、舞台美術の域を越える巨大な“家”が必要となることは以前にもご紹介した通り。この“家”は、日英併せて100人余のスタッフが、4日をかけて組み上げます。この2階建ての“家”は、それぞれ土台の鉄骨が組まれ、それぞれの階が作られた後、2階部分を吊り上げた下に1階部分を移動させてドッキングさせます。ただし、本拠地のオペラハウスとは異なる舞台機構であることから、“家”の半分ずつをつくり、それを再び一つにしなければなりません。ロンドンでは一度に全面を組み上げますが、それでも4日がかりです。日本では、ほぼ2倍の作業となるうえに、ロンドンのスタッフにとっても初めての作業となる行程もありますが、時間は2倍というわけにはいきません。
鉄骨フレームや木材のすべてに記された合い印は記号や数字ではなく、人や地名などの“名前”というところがどこか愛らしい。

鉄骨フレームや木材のすべてに記された合い印は記号や数字ではなく、人や地名などの“名前”というところがどこか愛らしい。

 観客にとっては、指揮者や演奏者が、いかに素晴らしい上演をしてくれるかが大事。でも、そのときを心待ちにするいま、舞台を支える多くの人の力、そして時間が尽くされていることをご覧いただくと、公演の感動がより一層高まるのではないでしょうか。
 動画では、作業2日目の9月3日、まず最初の半分が作り上げられていく様子をご覧いただけます。

■英国ロイヤル・オペラ《ドン・ジョヴァンニ》舞台設営

英国ロイヤル・オペラ2015来日公演《ドン・ジョヴァンニ》