《ドン・ジョヴァンニ》の舞台には2階建ての巨大な建物が設置されます。この建物は、上演途中で回転し、さまざまな場面をスピーディに現します。さまざまな場面をくるくると見せ、どこかだまし絵的でもあるこの建物を、演出家カスパー・ホルテンはドン・ジョヴァンニ自身を象徴するものと考えているようです。
さて、重要な意味をもつこの巨大な建物、舞台装置を組み立てる、というより、もはや“建設する”という言葉の方が適しているような大掛かりな準備が必要です。
ロンドンで進められた“建設”の模様をご紹介していきましょう。
まずはじめに作られるのは、2階の天井部分。鉄骨フレームを組み、そこに木材が貼られていきます。この建物、すべて鉄骨フレームで組まれているため、なんと完成時の総重量は25tにもおよびます。鉄骨の土台に支えとなる壁が立てられた2階に、完成した天井を吊るしてドッキング。同様につくられた1階の上にこの2階を乗せるという順番です。
壁やドアの一つひとつも、かなりの重量になるため、2階には後から吊るしていれられる壁も。重量200kgの階段が吊るされていくところは動画でご紹介。
ロンドンでは、4日間をかけて完成となりました。
■英国ロイヤル・オペラハウス《ドン・ジョヴァンニ》舞台設営
★英国ロイヤル・オペラ日本公演の第2次発売は6月20日(土)から。NBSチケットセンターとイープラスのみでの取扱いです。
●NBSチケットセンター
http://roh2015.jp/schedule.html
●イープラス
http://eplus.jp/sys/web/s/royal/index.html