東京文化会館に満員のお客さまを迎え、英国ロイヤル・オペラ日本公演が開幕しました。
アントニオ・パッパーノのタクトが振り下ろされ、引き締まったオーケストラの響きが鳴ると、聴衆は一気に引き込まれました。
いずれも強力な存在感をもつキーンリサイドのマクベスとモナスティルスカのマクベス夫人 Photo:Kiyonori Hasegawa
マクベス役のサイモン・キーンリサイドの素晴らしい歌唱と心情を表す演技力は、ドラマの深みを感じさせる一級品! マクベス夫人役のリュドミラ・モナスティルスカの超ド級の迫力を聴かせたアリアにも、大きな喝采が巻き起こりました。
超自然な現象を表す美しい舞台美術 Photo:Kiyonori Hasegawa
モナスティルスカ自身、「マクベス夫人を演じることの面白さは最初と最後で、全く異なるイメージとなること」と語りましたが、実際に、第1幕では圧倒的な強靭さ、第2幕では正気を失った狂乱のあやうさをたっぷりと見せ、聴かせてくれることとなりました。
「この二人の存在が日本公演で《マクベス》をやることの決め手となった」と語ったパッパーノの言葉を、誰もが納得したに違いありません。
公演は9月15日(火)、18日(金)、21日(月・祝)の3回行われます。
大喝采を浴びたカーテンコール Photo:Kiyonori Hasegawa
カーテンコールで大きな拍手に応えるアントニオ・パッパーノ Photo:Kiyonori Hasegawa
■英国ロイヤル・オペラ2015年来日公演《マクベス》