快調に進む《ドン・ジョヴァンニ》リハーサル

英国ロイヤル・オペラ日本公演開幕まであと2日!

 9月13日に初回公演を迎える《ドン・ジョヴァンニ》。演出のカスパー・ホルテンも来日し、本格的なリハーサルがスタートしました。舞台装置を使ってのリハーサル初日となるこの日は、歌手たちの細かい動作の一つひとつをホルテンが確認していくとともに、プロジェクション・マッピングの調整も続きます。1つの場面が終わるごとに、「サンキュー」あるいは「ストップ!」と声を上げながら、NHKホールの1階後方に設置されたディレクター席から舞台へとカスパー・ホルテンは軽やかに走り、また戻って次の場面へ、ということが繰り返されました。

歌手たちに稽古をつける演出のカスパー・ホルテン 左から、ドン・ジョヴァンニ役のイルデブランド・ダルカンジェロ、カスパー・ホルテン、ツェルリーナ役のユリア・レージネヴァ

歌手たちに稽古をつける演出のカスパー・ホルテン
左から、ドン・ジョヴァンニ役のイルデブランド・ダルカンジェロ、カスパー・ホルテン、ツェルリーナ役のユリア・レージネヴァ

 歌手たちはお互いによく知るメンバーということもあり、和気あいあいとした雰囲気も感じられます。舞台上で演技指導などが行われている間に、マエストロ パッパーノが弾くフォルテピアノの音が聴かれることもありましたが、舞台上のローランド・ヴィラゾンに向かって《トスカ》の「星は光りぬ」のメロディーを弾き、ヴィラゾンが「今日はプッチーニの気分じゃないんだ(笑)」と返すといったやりとりも。
パッパーノが弾くフォルテピアノ

パッパーノが弾くフォルテピアノ

 細かい部分まで、丹念に仕上げようと取り組むカスパー・ホルテンと歌手たちによる《ドン・ジョヴァンニ》は、日本の観客に驚きをもたらす充実の上演となるはずです。

■英国ロイヤル・オペラ《ドン・ジョヴァンニ》リハーサルから その1
第1幕冒頭、騎士長を刺す場面の演技指導を受けるドン・ジョヴァンニ役のダルカンジェロと騎士長役のアチェート。手前左に立っているのがカスパー・ホルテン、ストライプのパーカーを着ているのはローランド・ヴィラゾン

■英国ロイヤル・オペラ《ドン・ジョヴァンニ》リハーサルから その2
オーケストラ・ピットのフォルテピアノを弾くアントニオ・パッパーノ

英国ロイヤル・オペラ2015来日公演《ドン・ジョヴァンニ》