英国ロイヤル・オペラ日本公演開幕まであと5日!
日本公演開幕を飾る《マクベス》のリハーサルが進められています。今回はマクベスが怯える王の亡霊たちのヒミツをご紹介!
魔女たちが見せる金色の馬に乗った王たちは、揺れるようなゆるやかな動きが特徴的です。実はこれはとても工夫された仕掛けによって可能になっています。馬の胴体に開けられた穴に人が入り、前後に揺れることによって、このゆるやかさを表しているのです。
■英国ロイヤル・オペラ《マクベス》ピアノリハーサルから
この王役を演じるのは特別な俳優たち。何が特別かというと、馬に“乗る”姿になるには、ちょっと驚きの仕掛けがあるからです。まず、王役の俳優たちは50センチほどの鉄製の竹馬のようなもの装着します。そのほかにも、衣裳の下には穴の部分で馬を固定するためのコルセットのようなものを着けています。この準備ができると、宙に吊り上げられた馬が、両手を上に伸ばした状態でまっすぐに立つ俳優の上にゆっくりと降ろされます。上半身が馬の上に出て、人は立っている状態ですが、馬に乗っているように見えます。馬と人が固定され、さらに上半身の衣裳が着けられて完成です。
それにしても、“竹馬”を履いた状態でも、ウォーミングアップの間に、歩いたり踊ったりする俳優たちの様子には驚かされました。
■英国ロイヤル・オペラ《マクベス》舞台裏から