【19年7月定期】マエストロ・チョンの特別なレパートリー「新世界より」

 東京フィルの名誉音楽監督、チョン・ミョンフンが7月の定期演奏会に登場し、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」を指揮する。マエストロ・チョンは、ドイツ・グラモフォンでウィーン・フィルと交響曲やセレナードの録音に取り組むなど、早くからドヴォルザーク作品を熱心に手掛けてきた。「新世界交響曲」は、2012年の東京フィル創立100周年特別演奏会でも取り上げた、特別なレパートリー。東日本大震災直後(11年3月13日)のチェコ・フィルとの演奏も忘れ難い。今回は、ますます関係を深めている東京フィルとの間で、まさに円熟の「新世界交響曲」を聴かせてくれるに違いない。
 前半のシベリウスのヴァイオリン協奏曲では、15年のシベリウス国際コンクールで優勝したクリステル・リーが独奏を務める。彼女は13年のミュンヘン国際コンクールでも最高位(第1位なしの第2位)に入賞している逸材。韓国系のアメリカ人で、チョン・キョンファの門下生である。チョン・ミョンフンとリーとはまだ一緒に演奏したことがないが、姉キョンファの推薦を受けて今回の共演が実現した。次代を担う若い才能の登場が楽しみである。
文:山田治生

チョン・ミョンフン
C)上野隆文

第127回東京オペラシティ定期シリーズ
2019年7月19日(金)19:00東京オペラシティコンサートホール
第924回サントリー定期シリーズ
2019年7月18日(木)19:00サントリーホール 大ホール

指揮:チョン・ミョンフン
ヴァイオリン:クリステル・リー*
(2015年第11回シベリウス国際ヴァイオリンコンクール優勝)

シベリウス/ヴァイオリン協奏曲*
ドヴォルザーク/交響曲第9番『新世界より』

クリステル・リー
(c)Boris Zaretsky