ソフィア・コッポラ インタビュー(3)

 ソフィア・コッポラが《椿姫》について答えてくれた最新スペシャル・インタビューをご紹介する3回目は、ローマ歌劇場での仕事の手応え、オペラとの関わりについて。今回はソフィアが語っている動画も!


ーーヴィオレッタ役のフランチェスカ・ドットさんは、貴方からのきめ細やかな演技指導について、とても勉強になったと言っています。具体的にどのような指示をされたのでしょう? 映画の俳優さんたちに求めることと、歌手に指示を出すことでの違いはありましたか?

 オペラの仕事は、映画のセットの中での仕事とよく似ていると思います。違う点は、オペラでは歌手たちが歌いやすいような動きやポジションを決める必要があるということです。オペラ歌手は(呼吸や身体の使い方が制限されるという意味で)アスリートに近いと言えるでしょう。フランチェスカ・ドッドには、私が考えるヴィオレッタのキャラクターをしっかりと伝えて、彼女にそれを表現してもらえるようにしました。ヴィオレッタの視点や様々な場面での彼女の気持ちを考えて、カメラのない舞台上でどのように表現するのかを考えました。


ーー映画制作で、多くのさまざまな場所でお仕事をされてきたと思いますが、ローマ歌劇場での演出にあたり、映画ではありえない良さはありましたか? 

 ええ、とても楽しかったです。オペラハウスで、オペラの世界の人々に囲まれて仕事ができたローマ滞在は本当に素晴らしいものでした。みなさん、大変温かく私を迎えてくれました。私がオペラを演出するのが初めてであることも知っていて、とても親切にしてくれました。

ーー日本では、ソフィア・コッポラさんを敬愛する女性がたくさんいます。これまで貴方の映画を観てきた彼女たちに、あなたの演出した《椿姫》の最大のアピールポイントとするなら、どんなことでしょう?
 《椿姫》は美に満ち溢れています――音楽、素晴らしい美術と衣裳。ヴィオレッタという魅惑的な女性とともに、彼女のストーリーを追いながら、過去の世界に迷い込んでもらえることと思います。

インタビューその1
インタビューその2


【動画】ローマ歌劇場初演に向けてソフィア・コッポラのインタビュー


■公演情報
ローマ歌劇場2018年日本公演

《椿姫》
2018.
9月9日(日) 15:00 
9月12日(水) 15:00 
9月15日(土) 15:00 
9月17日(月・祝)15:00
東京文化会館

指揮: ヤデル・ビニャミーニ
演出: ソフィア・コッポラ
美術: ネイサン・クロウリー
衣裳: ヴァレンティノ・ガラヴァーニ
照明: ヴィニーチョ・チェーリ
ビデオ: イゴール・レンツェッティ、ロレンツォ・ブルーノ
振付: ステファン・ファヴォラン

■出演
ヴィオレッタ・ヴァレリー: フランチェスカ・ドット
フローラ・ベルヴォワ: エリカ・ベレッティ
アルフレード・ジェルモン: アントニオ・ポーリ
ジョルジョ・ジェルモン: アンブロージョ・マエストリ

ローマ歌劇場管弦楽団
ローマ歌劇場合唱団
ローマ歌劇場バレエ団

※表記の出演者は2018年5月31日現在の予定です。病気や怪我などのやむを得ない事情により出演者が変更になる場合があります。その場合、指揮者、主役の歌手であっても代役を立てて上演することになっておりますので、あらかじめご了承ください。

■料金(税込)
S席¥54,000 A席¥47,000 B席¥40,000 C席¥33,000
D席¥26,000 E席¥19,000 F席¥12,000
学生券¥8,000
*学生券はNBS WEBチケットのみで2018.8/3(金)18:00より受付開始。

http://www.nbs.or.jp/stages/2018/roma/