オポライスが歌うマノン・レスコー!

Photo:TatyanaVlasova

 ローマ歌劇場日本公演《マノン・レスコー》のタイトルロール、クリスティーネ・オポライスは、“現代最高のプッチーニ歌手”と認められています。なかでも《マノン・レスコー》は、英国ロイヤル・オペラでのロール・デビューの後、メトロポリタン歌劇場でも新演出キャストとして迎えられるなど、彼女のレパートリーのなかでも重要なものとなっています。

 マノンの美しさは、彼女自身の宿命とともにあり、デ・グリューの運命を握ることともなりました。マノンが絶世の美人だったから、デ・グリューは一目惚れしたのです・・・。もちろんオペラの登場人物としてのマノンには、プッチーニによって音楽的な魅力が盛り込まれています。しかし、それもまた、プッチーニが思い描く“美しさによって、抗うことを許さない魅力をもつ女”のためのものでした。デ・グリューを愛しながらも、貞節という観念を持たない美少女マノンーープッチーニを虜にしたのは、まさにこの両極のキャラクターだったのでしょう。もっとも、どちらかといえばプッチーニの理想は、愛を求める美少女。それゆえの悲劇的ないきざまが展開されていきます。

《マノン・レスコー》第2幕より
Photo: SilviaLelli / TOR

 
 プッチーニのオペラでは、デ・グリューとマノンが逃走するところまでで第1幕が終わり、第2幕はすでに二人は別れてしまっているところから始まります。豪華な生活を与えられているマノンですが、そうしたなかで愛しく思うのは、デ・グリューとの貧しくとも愛に満ちた生活。プッチーニは、アリア「この柔らかなレースのなかで」によって、マノンが愛を求める女であり、デ・グリューを本当に愛していたことをあらわしています。


【動画でわかる《マノン・レスコー》】


【公演情報】
ローマ歌劇場2018年日本公演
《マノン・レスコー》
9月16日(日) 15:00 神奈川県民ホール
9月20日(木) 15:00 東京文化会館
9月22日(土) 15:00 東京文化会館

指揮: ドナート・レンツェッティ
演出: キアラ・ムーティ
美術: カルロ・チェントラヴィーニャ
衣裳: アレッサンドロ・ライ
照明: ヴィンセント・ロングエマーレ

■出演
マノン:クリスティーネ・オポライス
デ・グリュー:グレゴリー・クンデ
レスコー:アレッサンドロ・ルオンゴ

ローマ歌劇場管弦楽団
ローマ歌劇場合唱団

*※表記の出演者は2018年1月15日現在の予定です。病気や怪我などのやむを得ない事情により出演者が変更になる場合があります。その場合、指揮者、主役の歌手であっても代役を立てて上演することになっておりますので、あらかじめご了承ください。

■料金(税込)
S席¥54,000 A席¥47,000 B席¥40,000 C席¥33,000
D席¥26,000 E席¥19,000 F席¥12,000
学生券¥8,000
*学生券はNBS WEBチケットのみで2018.8/3(金)18:00より受付開始。

http://www.nbs.or.jp/stages/2018/roma/