二期会創立70周年記念公演シリーズが、2021年2月《タンホイザー》からスタート!

 2021年2月17日より東京文化会館大ホールにて開催される東京二期会オペラ劇場《タンホイザー》のチケットが10月3日(土)より一般発売となった。
 フランス国立ラン歌劇場と提携しての世界的演出家キース・ウォーナーによる新制作公演。ラン歌劇場と東京二期会とは、宮本亞門演出の黛敏郎《金閣寺》を共同制作し、昨年2月に東京で上演された。今回の《タンホイザー》は、ロイヤル・オペラ・ハウス《ワルキューレ》や、新国立劇場での「トーキョー・リング」などワーグナー作品の斬新な演出で世界中の注目を集めるキース・ウォーナーによる新制作。13年フランスで世界初演された舞台が、日本に初上陸する。

Photo:Alain Kaiser

 今回の公演での最も大きなニュースは、バイロイト音楽祭の常連指揮者アクセル・コーバーの初来日だろう。現在ライン・ドイツ・オペラ、デュイスブルク・フィルハーモニー管弦楽団の音楽総監督を務めるコーバーだが、バイロイト音楽祭には、13年に、まさに《タンホイザー》でデビューを飾っている。その後《さまよえるオランダ人》の指揮でも同音楽祭に毎年のように登場。昨年はウィーン国立歌劇場における《ニーベルングの指環》で喝采を浴びた。世界中のワグネリアンから賞賛を受けるマエストロが、読売日本交響楽団を率いてどのようなサウンドを導きだすか、大いに期待したい。

左:キース・ウォーナー (C)Monika Forster
右:アクセル・コーバー (C)Enrico Nawrath

 東京二期会は2022年に創立70周年を迎える。
 これに伴い、今回の《タンホイザー》公演から「二期会創立70周年記念公演」シリーズをスタートさせる。同作品は、1966年に、二期会が最初に取り上げたワーグナー作品であり、これまでに4回取り上げられてきた。東京二期会として22年ぶりの公演となる今回は、片寄純也(2012年《パルジファル》題名役)、池田香織(2016年《トリスタンとイゾルデ》題名役)をはじめ、定評あるワーグナー歌手とともに、オーディションで選ばれた新しい才能が本公演でデビューする予定だ。

 さらに、東京二期会は、22年にラン歌劇場との共同制作により宮本亞門演出《パルジファル》の東京公演を予定している。
 コロナ禍の影響を受けながら、オペラ界も「ニュー・ノーマル」と呼ばれる新しい公演体制を模索している中、ついにワーグナーが帰ってくる! 東京二期会が贈る《タンホイザー》の幕が上がる瞬間を、ぜひ劇場で体感されたい。

Photo:Alain Kaiser


【Information】
フランス国立ラン歌劇場との提携公演 《二期会創立70周年記念公演》
東京二期会オペラ劇場《タンホイザー》(新制作)

(全3幕/日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演)

2021.2/17(水)17:00、2/18(木)14:00、2/20(土)14:00、2/21(日)14:00
東京文化会館

指揮:アクセル・コーバー
管弦楽:読売日本交響楽団

演出:キース・ウォーナー

装置:ボリス・クドルチカ
衣裳:カスパー・グラーナー
照明:ジョン・ビショップ
映像:ミコワイ・モレンダ

ヘルマン:狩野賢一(2/17,2/20)長谷川 顯(2/18,2/21)
タンホイザー:片寄純也(2/17,2/20) 芹澤佳通(2/18,2/21)
ヴォルフラム:大沼 徹(2/17,2/20) 清水勇磨(2/18,2/21)
ヴァルター:大川信之(2/17,2/20) 高野二郎(2/18,2/21)
ビーテロルフ:友清 崇(2/17,2/20) 近藤 圭(2/18,2/21)
ハインリヒ:菅野 敦(2/17,2/20) 高柳 圭(2/18,2/21)
ラインマル:河野鉄平(2/17,2/20) 金子慧一(2/18,2/21)
エリーザベト:田崎尚美(2/17,2/20) 竹多倫子(2/18,2/21)
ヴェーヌス:板波利加(2/17,2/20) 池田香織(2/18,2/21)
牧童:吉田桃子(2/17,2/20) 牧野元美(2/18,2/21)
4人の小姓:横森由衣、金治久美子、実川裕紀、長田惟子(全日)

合唱:二期会合唱団

問:二期会チケットセンター03-3796-1831
http://www.nikikai.net/lineup/tannhauser2021/