【出演者メッセージ】明日を担う音楽家による特別演奏会

 文化庁海外研修制度により本場で研鑽を積んだ新進オペラ歌手よる一夜限りの特別なガラ・コンサート「明日を担う音楽家による特別演奏会」。本公演に出演する9名よりメッセージが届いた。

●鈴木玲奈 ソプラノ
(平成27年度 ドイツ・アーヘン)

【演奏曲目】
トマ:《ハムレット》より〈私を遊びの仲間に入れてください〉

「今回演奏させていただく曲は、研修生活の様々な時を共にしてきた思い出深い曲です。厳しくもあたたかい師のもとで、コロラトゥーラの技巧的な音に込められた想いを鮮やかに彩れるよう、必要とされる豊かな音色や技術の向上に努めてまいりました。純粋な深い愛ゆえに狂乱してしまうオフィーリア(オフェリ)のドラマを表現できるよう演奏したいと思います」

●竹下裕美 ソプラノ
(平成28年度 オーストリア・ウィーン)

【演奏曲目】
ヴェルディ:《運命の力》より〈神よ、平和を与えたまえ〉

「この曲はこれまで一番多くの場で歌ってきた曲であり、嬉しいときや悔しいとき、どんなときも心に寄り添ってくれた、私にとっ
て大切なアリアです。コロナ禍で戦ってくださる医療従事者の皆様に心からの感謝と、一日でもはやく終息することを願い、祈りを込めて演奏いたします」

C)Yoshinobu-Fukaya/aura.Y2


●宮地江奈 ソプラノ

(令和元年度 ハンガリー・ブダペス)

【演奏曲目】
ヴェルディ:《椿姫》より〈不思議だわ!~ああ、きっと彼なのね~私はいつも自由で〉

「このヴィオレッタのアリアは、ブダペストで教わった先生と初めて会った霧島国際音楽祭のマスタークラスでご指導を受けてから、何度もレッスンを受けてきた思い入れの深い一曲です。研修を終え、最終的には「一番私の良さが出る曲」として、今回のコンサートでも歌うことを後押ししてくださいました」

●金澤桃子 メゾソプラノ
(平成29年度 フランス・パリ)

【演奏曲目】
ロッシーニ:《ラ・チェネレントラ》より〈悲しみと涙に生まれ育ち〉
「研修中は歌曲研究と並行して、発声を見直し、自分の本来の声を見つけることに尽力しました。結果レッジェーロへと転向し、現在レパートリーもベルカントオペラを中心としています。今回のその大きな変化を披露させていただきたく、自分の声に合っていると感じるロッシーニの作品を選曲しました」

●鈴木 望 メゾソプラノ
(平成30年度 イタリア・ヴェネツィア)

【演奏曲目】
ドニゼッティ:《ラ・ファヴォリータ》より〈私のフェルナンド〉

「今回演奏しますアリアは、台詞にほど近い感情の吐露が入ります。言葉のもつ力を最大限発揮し、音色化できるよう、ご指導いただいたベルカント奏法に倣い演奏いたします」

 

●藤田彩歌 メゾソプラノ
(平成28年度 イタリア・ミラノ)

【演奏曲目】
ベッリーニ:《カプレーティ家とモンテッキ家》より〈もしロメオが御子息を殺めたとしても〉

「歌わせていただくロメオは、ミラノ・ヴェルディ音楽院のオペラ科修了試験でも全幕歌わせていただいた思い出の役で、素晴らしい先生方の厳しい指導のお陰で「あなたの歌うイタリア語はイタリア人よりイタリア語に聞こえた」と最高のお言葉をかけていただきました。これからもイタリアオペラの伝統を正しく学び続け、その美しさを伝えていける音楽家になりたいと思います」

*メゾソプラノ藤田彩歌は体調不良により、出演ができなくなりました。(3/2主催者発表)
詳細は下記ウェブサイトにてご確認ください。
http://www.nikikai.net/news/view_00559.html

●山本耕平 テノール
(平成27年度 イタリア・マントヴァ)

【演奏曲目】モーツァルト:《ドン・ジョヴァンニ》より〈恋人を慰めて〉

「今回選んだドン・オッターヴィオのアリアには多くの要素が含まれており、私にとって一つの道標のような曲です。これから様々な役に挑戦していきますが、それぞれの人物が自然に生き自由に語っているかのように演じ歌うことのできる歌手になるべく、基本を大切に歩み続けて行きたいと思います」

●深瀬 廉 バリトン
(平成29年度 ドイツ・ベルリン)

【演奏曲目】ロルツィング:《ロシア皇帝と船大工》より〈裏切られるとは!〉

「ベルリン芸術大学大学院で一年か研修させていただきました。今回演奏するアリアは人物の心情のっ表現が難しい曲です。怒りや憎しみという分かりやすい感情が元となってはいるのですが、細かな感情の動きを表現できるような演奏を目指します」

 

●村松恒矢 バリトン
(平成30年度 イタリア・ローマ)

【演奏曲目】ヴェルディ:《ドン・カルロ》より〈終わりの日は来た〉

「正しい発声は良い音楽ときれいな発語を生み出し、きれいな発語は正しい発声と良い音楽の助けとなり、良い音楽はきれいな発語と正しい発声へと導く。ローマでの一年間、この三つの関係性を大事に考えてまいりました。今までの出会いのすべてに感謝を込めて、演奏したいと思います」


【Information】
新進芸術家海外研修制度の成果
明日を担う音楽家による特別演奏会


2022.3/3(木)19:00 東京オペラシティ コンサートホール

指揮:角田鋼亮
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

チケット代金
S席3,000円 A席2,000円 B席1,000円 学生1,000円

問:チケットスペース03-3234-9999 
https://www.ints.co.jp