【GPレポ 】ルートヴィヒか?ローエングリンか?〜東京二期会《ローエングリン》

 今日開幕する東京二期会オペラ《ローエングリン》。明日と25日に出演する、小原啓楼、木下美穂子組の最終総稽古を取材した。
(2018.2.20 東京文化会館 Photo:M.Terashi/TokyoMDE)

Ein ewig Rätsel bleibe ich mir und anderen
Ludwig II
わたしは、私自身そして、すべての人々のなかで永遠に謎でありたい
ルートヴィヒ2世

 幕が上がる前、舞台上に掲げられる言葉が意味するように、本公演で演出を担当する深作健太は《ローエングリン》の物語にルートヴィヒ2世の物語を重ね合わせる。

 第1幕前奏曲のなか、舞台に現れるのは、ルートヴィヒ、ローエングリン、そして、ゴットフリート。(ルートヴィヒとローエングリンは、「太陽と月」「現実と虚構」「昼と夜」など、表裏一体となる)
 《ローエングリン》の譜面をくりながら、いつしか物語の主人公ローエングリンへと同化するルートヴィヒ。王国の実権を奪おうと画策するテルラムントは医者、オルトルートは看護婦という設定で、ヴォータンを崇拝するオルトルートは眼帯に槍といういでたち。そして、ハインリッヒをビスマルクに、ドイツ国王の伝令を当時のバイエルン国王ルッツに置き換えている。

 表裏一体となるルートヴィヒとローエングリンは、歌手と、黙役である丸山敦史の二人が演じ分ける。

 第3幕、ようやくふたりきりになったローエングリンとエルザだが、エルザの前にいるのは崇拝する太陽王、ルイ14世になりきったルートヴィヒ。
 狂える王ルートヴィヒはついには「私はローエングリン!」と叫ぶ・・・

【第1幕】


【第2幕】


【第3幕】

【公演情報】
東京二期会オペラ劇場
リヒャルト・ワーグナー《ローエングリン》
(オペラ全3幕 日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演)

2018.2/21(水) 18:00、22(木)・24(土)・25(日)14:00
東京文化会館 大ホール

指揮:準・メルクル
演出:深作健太

●キャスト
2月21日(水)・24日(土)/2月22日(木)・25日(日)
ハインリヒ・デア・フォーグラー:小鉄和広/金子 宏
ローエングリン:福井 敬/小原啓楼
エルザ・フォン・ブラバント:林 正子/木下美穂子
フリードリヒ・フォン・テルラムント:大沼 徹/小森輝彦
オルトルート:中村真紀/清水華澄
王の伝令:友清 崇/加賀清孝
4人のブラバントの貴族
 吉田 連/菅野 敦
 鹿野浩史/櫻井 淳
 勝村大城/湯澤直幹
 清水宏樹/金子慧一
ローエングリン(青年時代):丸山敦史(全日)

合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京都交響楽団


●入場料金(税込)

◆[2月21日(水)・24日(土)・25日(日)公演]
一般:S席 17,000 A席¥14,000 B席¥11,000 C席¥8,000 D席 ¥5,000 E席¥完売 学生席¥2000
愛好会会員:S席 ¥16,000 A席¥13,000 B席¥10,000 C席¥8,000 D席¥5,000 E席¥完売

◆[2月22日(木)公演]平日マチネ・スペシャル料金
一般:S席 ¥15,000 A席 ¥12,000 B席¥10,000 C席 ¥8,000 D席 ¥完売 E席 ¥完売 学生席¥2,000
愛好会会員:S席 ¥14,000 A席 ¥11,000 B席 ¥9,000 C席 ¥8,000 D席 ¥完売 E席 ¥完売

※チケットお申込みと同時に愛好会へもご入会いただけます。
※チケット購入後のお取消、日程の変更はできません。
※二期会オペラ愛好会の特典は二期会チケットセンターでチケットをご購入された場合に限り適用されます。
※E席は二期会チケットセンターでは取扱いいたしません。チケットスペース(TEL03-3234-9999)他、前売りプレイガイドにてお求め下さい。
※学生席のご予約は二期会チケットセンター電話のみのお取扱いです。
※未就学児の入場はお断りします。

●ご予約・お問合せ
チケットスペース:03-3234-9999
二期会チケットセンター:03-3796-1831
(平日10:00〜18:00/土曜10:00〜15:00/日・祝休業)
http://www.nikikai.net/ticket/