山本裕康メッセージ〜マイケル・コリンズ クラリネット・リサイタルに寄せて

(c)Musicians Partys

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 2011年の2月26日、僕はヤマハホールでシューベルトの「鱒」やサン=サーンスの「動物の謝肉祭」等々の室内楽の演奏会でした。ゲネプロが終わった時、突然ヤマハホールの舞台上にケーキが運ばれてきて、共演者の皆さんに「ハッピーバースデイ」を演奏してもらい、蝋燭の火を消しました。あの時の共演者やスタッフの心遣いを忘れる事はありません。そしてその直後に起きた3・11以降、僕はあの舞台上での笑顔以上になった事はあったかな?と度々考えます。

 ヤマハホールで演奏させて頂くたびに、あの誕生日の事と3・11の事を並べて思い出します。
 あれから4年が経過して、少しは気持ちが落ち着いて来たのでしょう。何をすべきなのかが見えてきたような気がします。
 それは演奏することです。ひたすら。地球に残された偉大な楽曲を演奏して伝えていく事です。

 幸せな事に、今回もマイケル・コリンズさん、菊池洋子さんという素晴らしい演奏家と、僕の愛する2曲の楽曲を演奏できる機会を与えていただきました。お二方とは初めての共演となりますが、このお二方の力もお借りしながら渾身の演奏をしたいと思っております。
 そして少しでもお客様がホールの外に出た時に素敵な笑顔になって頂けたらと思います。
山本裕康

■珠玉のリサイタル&室内楽 マイケル・コリンズ クラリネット・リサイタル
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