1895年生まれのイタリアの作曲家マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコは、ユダヤ系だったことで第二次大戦直前にアメリカに渡り、同地で活躍した。100曲を超えるギター作品をのこしたことでも知られ、その大きな成果のひとつが、ギターと朗読による「プラテーロとわたし」である。この貴重な作品が、メゾソプラノの波多野睦美とギターの大萩康司、現代の最先端を行く代表的名演奏家たちのデュオで体験できる。しかも、今回は波多野自身による新訳版(全4巻より抜粋構成)での朗読で、本作の新しい姿が体験できるのだ。
波多野は古楽から現代作品まで、“「波多野」というジャンル”とでも表現したくなる、独自の“うた”を聴かせてくれる歌い手。今回は前半にファリャ「7つのスペイン民謡」からの3曲や《カルメン》のアリアなどの歌を披露しつつ、メインの「プラテーロとわたし」ではただの朗読に終わらない世界を見せてくれるはず。大萩はソロ作品で華麗なテクニックも聴かせてくれるし、彼の国際的で柔軟な経験とセンスが、本公演のテーマとなる“海を渡る歌”の魅力をさらに深めてくれるはず。
■波多野睦美&大萩康司 デュオ・コンサート ~海を渡る歌~
10月4日(水)19:00 ヤマハホール
●出演
波多野睦美(メゾ・ソプラノ)
大萩康司(ギター)
●曲目
M.ファリャ/「7つのスペイン民謡」より “ホタ”、“子守唄”、“セギディーリャ”
L.ブローウェル/11月のある日
G.ビゼー/「カルメン」より ハバネラ “恋は野の鳥”
M.C.テデスコ/原作:ラモン・ヒメネス 「プラテーロとわたし」全4巻より抜粋構成(波多野睦美による新訳版朗読) ほか
●料金
座席指定 5,000円
●チケット申込み方:チケットぴあ
・TEL 0570-02-9999
・Pコード:323-845
※発売初日は11:00より座席選択可能