【19年2月定期】名演を繰り広げてきた名誉音楽監督チョン・ミョンフンによるマーラーの交響曲第9番

 これまでさまざまな大曲で、東京フィルと共に名演を繰り広げてきた名誉音楽監督チョン・ミョンフン。2019年の2月にいよいよ、数々の大曲の中でも特別な存在と言えるであろう、マーラーの交響曲第9番を披露する。第9番はマーラーが全曲完成できた最後の大作であり、生への強い思い、死に対する恐怖と諦念など、その死生観が赤裸々にあらわされた巨編。すべての楽章が聴きどころだが、やはり最後のアダージョ楽章(第4楽章)の感動は比類がない。

C)上野隆文

 チョン・ミョンフンのマーラーといえば、彼の特徴や気質がこれ以上ないくらいに活かされる得意レパートリーとして、これまでも毎回のように評判となってきた。東京フィルとは17年に第2番「復活」で熱気と感動に満ちた名演を実現したばかり。この第9番でも、マーラーの複雑な情念をこの上なく美しく、恐ろしく、そして感動的に聴かせてくれるはず。
 音楽で「感動したい」というすべての人にとって逃してはならない機会であり、この時期の話題を大きくさらうことは間違いない本公演。完売に備えて早めのチケット手配をお勧めしたい。

第916回 サントリー定期シリーズ
2019.2/15(金)19:00 サントリーホール

第917回 オーチャード定期演奏会
2019.2/17(日)15:00 Bunkamuraオーチャードホール

第123回 東京オペラシティ定期シリーズ
2019.2/20(水)19:00 東京オペラシティ コンサートホール

指揮:チョン・ミョンフン
マーラー/交響曲第9番