11月25日、東京二期会のオペレッタ《メリー・ウィドー》が開幕した。オペレッタ公演は東京二期会の「柱」のひとつであり、《メリー・ウィドー》は《こうもり》に次いで上演回数が多い人気演目だが、今回は令和の時代にふさわしい新制作の舞台だ。11月26日、28日に出演する腰越満美&宮本益光組の最終総稽古(ゲネラル・プローベ)を取材した。
(2020.11/23 日生劇場 撮影:寺司正彦)
指揮は、沖澤のどか。言うまでもなく、昨年ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝を果たし、今もっともその名を時めかせている若手指揮者のひとり。すでにベルリン・ドイツ・オペラで新作オペラを指揮するなど海外での実績を重ねている。今年7月11日、東京二期会スペシャル・オペラ・ガラ・コンサート『希望よ、来たれ!』を指揮し、好評を博した沖澤が、今度は東京二期会のオペラ公演に初めてお目見えする。
演出はこちらも東京二期会初登場となる俳優座気鋭の眞鍋卓嗣。19世紀ロシア文学作品や別役実の不条理演劇など、多数の名作を手掛けているほか、中島みゆきのコンサート『夜会』のステージングに参加するなど幅広く活躍。オペラ演出デビューとなった《遠野物語》(こんにゃく座)で絶賛された才能だ。
指揮・演出ともに2人の若きリーダーを迎える東京二期会のキャストには、ハンナ腰越満美、嘉目真木子、ダニロ宮本益光、与那城敬の主役カップルをはじめ、演技、歌唱ともに実力派のメンバーが並ぶ。東京二期会では、2010年以来10年ぶりの公演となる《メリー・ウィドー》。フレッシュな才能を迎えて贈る「令和版・新制作」というべきか。ぜひ日生劇場に。
【Information】
NISSAY OPERA 2020提携
東京二期会オペラ劇場《メリー・ウィドー》(新制作)
日本語訳詞上演(歌唱部分のみ日本語字幕付き)
2020.11/25(水)18:30、11/26(木)18:30、11/27(金)14:00、11/28(土)14:00、11/29(日)14:00
日生劇場
台本:ヴィクトール・レオン及びレオ・シュタイン
作曲:フランツ・レハール
演出:眞鍋卓嗣
指揮:沖澤のどか
管弦楽: 東京交響楽団
出演
ミルコ・ツェータ男爵:池田直樹(11/26,11/28) 三戸大久(11/25,11/27,11/29)
ヴァランシェンヌ:盛田麻央(11/26,11/28) 箕浦綾乃(11/25,11/27,11/29)
ダニロ・ダニロヴィッチ伯爵:宮本益光(11/26,11/28) 与那城 敬(11/25,11/27,11/29)
ハンナ・グラヴァリ:腰越満美(11/26,11/28) 嘉目真木子(11/25,11/27,11/29)
カミーユ・ド・ロジョン:金山京介(11/26,11/28) 高田正人(11/25,11/27,11/29)
カスカーダ子爵:吉田伸昭(11/26,11/28) 新津耕平(11/25,11/27,11/29)
サン・ブリオッシュ:岩田健志(11/26,11/28) 湯澤直幹(11/25,11/27,11/29)
ボグダノヴィッチ:加賀清孝(11/26,11/28) 岸本 力(11/25,11/27,11/29)
シルヴィアーヌ:柴田智子(11/26,11/28) 内田智子(11/25,11/27,11/29)
クロモー:福山 出(11/26,11/28) 野村光洋(11/25,11/27,11/29)
オルガ:加賀ひとみ(11/26,11/28) 小野綾香(11/25,11/27,11/29)
プリチッチュ:峰 茂樹(11/26,11/28) 志村文彦(11/25,11/27,11/29)
プラシコヴィア:北澤 幸(11/26,11/28) 石井 藍(11/25,11/27,11/29)
グリゼットたち
ロロ:辰巳真理恵(11/26,11/28) 秋津 緑(11/25,11/27,11/29)
ドド:岡田麻里(11/26,11/28) 宇佐美悠里(11/25,11/27,11/29)
ジュジュ:横森由衣(11/26,11/28) 村山 舞(11/25,11/27,11/29)
フルフル:戸森冴耶(11/26,11/28) 眞玉郁碧(11/25,11/27,11/29)
クロクロ:本田ゆりこ(11/26,11/28) 竹内伶奈(11/25,11/27,11/29)
マルゴ :高橋広奈(11/26,11/28) 黒澤春奈(11/25,11/27,11/29)
ニェーグシュ:山岸門人(全日)
合唱:二期会合唱団
問:二期会チケットセンター03-3796-1831
http://www.nikikai.net/lineup/merrywidow2020/index.html