いま東京は、さながら“日本オペラ祭”だ。
去る2月17日、新国立劇場が西村朗の新作オペラ《紫苑物語》を世界初演(演出:笈田ヨシ)、「日本オペラに新たな金字塔が誕生」と話題沸騰しているが、22日からは東京二期会が日本オペラの金字塔、黛敏郎のオペラ《金閣寺》を上演する。演出は宮本亜門。
宮本は過去に演劇でも『金閣寺』を手がけるなど三島由紀夫へのこだわりが強いが、昨年3月のフランスでの同作上演を経た今回、演劇版でのアイディアを取り込みながらフランス上演時の演出にさらに磨きをかけ、新たに東京バージョンとして披露する。
オペラ《金閣寺》は主人公溝口が過去の記憶を辿るかたちで進行するが、宮本はフラッシュバックする溝口の脳内を、ヤング溝口というもうひとりの溝口を登場させることでそれを明らかにしようと試みる。
昨日、東京文化会館で行われた、宮本益光組の舞台稽古を取材した。
(2019.2/18 東京文化会館 写真:寺司正彦)
※最終総稽古前の舞台稽古(ハウプト・プローベ)のため、衣裳、照明、美術その他、実際の上演時と異なる場合があります。
【第1・2幕】
【第3幕】
《フランス国立ラン歌劇場との共同制作》
東京二期会オペラ劇場《金閣寺》
日本語及び英語字幕付き原語(ドイツ語)上演
2019.2/22(金)18:30、2/23(土)14:00、2/24(日)14:00
東京文化会館 大ホール
上演予定時間:約2時間20分(休憩1回を含む)
原作:三島由紀夫
台本:クラウス・H・ヘンネベルク
作曲:黛 敏郎
指揮:マキシム・パスカル
演出:宮本亜門
装置:ボリス・クドルチカ
衣裳:カスパー・グラーナー
照明:フェリーチェ・ロス
映像:バルテック・マシス
【キャスト】
2月22日(金)/24日(日)/2月23日(土)
溝口:宮本益光/与那城 敬
鶴川:加耒 徹/髙田智士
柏木:樋口達哉/山本耕平
父:星野 淳/小林由樹
母:腰越満美/林 正子
道詮和尚:志村文彦/畠山 茂
有為子:冨平安希子/嘉目真木子
若い男:高田正人/高柳 圭
女:嘉目真木子/冨平安希子
娼婦:郷家暁子/中川香里
ヤング溝口(ダンサー):前田晴翔/木下湧仁
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京交響楽団
●入場料金(税込)
S¥15,000 A¥13,500 B¥10,000 C¥8,000
学生¥2,000
http://www.nikikai.net/index1.html
http://www.nikikai.net/lineup/kinkakuji2019/index.html