東京・春・音楽祭の数ある室内楽公演のなかでも屈指の人気を誇るのが「ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽」。今年も世界最高峰の楽団から名手たちが上野にやってくる。
今回のメンバーは、2000年から13年までベルリン・フィルの第一コンサートマスターを務めたガイ・ブラウンシュタイン、第一ソロ・ヴィオラ奏者のアミハイ・グロス、ソロ・チェロ奏者のオラフ・マニンガー、そしてメンバーから信頼の厚いピアノのオハッド・ベン=アリ。腕利きたちが親密なアンサンブルをくりひろげる。
プログラムは多彩だ。モーツァルトのピアノ四重奏曲第1番ト短調はこの分野の決定的な傑作。交響曲第40番とも相通じる「ト短調」のドラマが聴きもの。
フォーレのピアノ四重奏曲第1番ハ短調はフランス近代音楽の精華。ドヴォルザークのピアノ四重奏曲第2番変ホ長調では、のびやかな旋律美とボヘミア的情熱をたっぷりと堪能できるだろう。
文:飯尾洋一
*新型コロナウイルスの感染症の拡大防止を考慮し、本公演は無観客ライブ・ストリーミング配信(無料)のみでの開催となりました。(3/5主催者発表)
視聴リンク:https://gate2.primeseat.net/spf/2020031501/
【公演情報】
ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽
2020.3/15(日)16:00 東京文化会館 小ホール
●出演
ヴァイオリン:ガイ・ブラウンシュタイン
ヴィオラ:アミハイ・グロス
チェロ:オラフ・マニンガー
ピアノ:オハッド・ベン=アリ
●曲目
モーツァルト:ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 K.478
フォーレ:ピアノ四重奏曲 第1番 ハ短調 op.15
ドヴォルザーク:ピアノ四重奏曲 第2番 変ホ長調 op.87