コハーン・イシュトヴァーンは、ハンガリー生まれのクラリネット奏者。リスト音楽院卒業後日本に拠点を移し、日本国内の数々のコンクールで優勝をさらって一躍注目を集めた。そんな彼と、ハンガリーと日本の血を引き、幼少期はリスト音楽院で学んだピアニストの金子三勇士、さらにハンガリーのジプシー音楽をレパートリーとするシャールクジ・バンドが共演。クラシックから民族音楽まで、多岐にわたるハンガリー音楽を披露する。
コハーンと金子は旧知の仲。息のあった二人が奏でるブラームスのクラリネットソナタは、期待通りの好演となるだろう。一方で、予想できない展開が楽しみなのが、シャールクジ・バンドと共演する、民族舞曲系の作品の数々。プログラムには「日本の歌(ロマ風アレンジ)」という曲目もある。バルトーク「ルーマニア民族舞曲」、「チャルダーシュ」や「ツィゴイネルワイゼン」といったレパートリーとあわせて、ハンガリー土着のリズム感を体で知る彼らのアンサンブルが、一体どんな音楽を届けてくれるのだろうか。
今年は日本・ハンガリー外交関係開設150周年ということで、それを記念した公演でもあるという。両国の文化の架け橋である音楽家たちが、二つの文化の邂逅によって生まれた音楽を奏でる。
文:高坂はる香
【公演情報】
コハーン・イシュトヴァーン(クラリネット)と仲間たち
〜金子三勇士(ピアノ)とシャールクジ・バンド from ブダペスト
(日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念)
2019.3/17(日)15:00 東京文化会館 小ホール
●出演
クラリネット:コハーン・イシュトヴァーン
ピアノ:金子三勇士
シャールクジ・バンド
ヴァイオリン:シャールクジ・ラーヨシュ
コントラバス:シャールクジ・ルディ
ツィンバロン:チーク・ジュラ
●曲目
ブラームス:
クラリネット・ソナタ 第1番 へ短調 op.120-1
ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 op.108 より 第2楽章 アダージョ
リスト(コハーン編):ハンガリー狂詩曲 第12番 嬰ハ短調
バルトーク:《ルーマニア民俗舞曲》
ヴェチェイ:悲しきワルツ
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン op.20
ブラームス:《ハンガリー舞曲集》 より
日本の歌(ロマ風アレンジ)
モンティ:チャールダーシュ
●チケット料金(税込)
S¥5,200 A¥4,100
U-25¥1,500
※U-25チケットは、2019年2月8日(金)12:00発売開始(公式サイトのみでの取扱い)