La Femme C’est Moi 〜クールマン、愛を歌う

 日本にも多くのファンを持つエリーザベト・クールマン。この音楽祭では2015年と17年のリサイタルで好評を博したほか、東京春祭ワーグナー・シリーズ「指環」での活躍ぶりを記憶する方も多いことだろう(《ワルキューレ》のフリッカ役でのヴォータンに対する鬼嫁歌唱っぷりと来たら!)。

 オペラの舞台を去ったクールマンが今回披露するのは「愛を歌う」と題したクロスオーバーなステージ。モーツァルトの《魔笛》の「夜の女王のアリア」から、ロイド=ウェバーのミュージカル《ジーザス・クライスト・スーパースター》の「私はイエスがわからない」、コール・ポーターのミュージカル《キス・ミー・ケイト》の「アイ・ヘイト・メン」まで。オペラ・アリアあり、シャンソンあり、ミュージカル・ナンバーありの、ジャンル横断的な「愛の歌」が並ぶ。

 共演するのはチェロのフランツ・バルトロメイらウィーン・フィルのメンバーも加わったアンサンブル。弦楽器のほか、クラリネット、アコーディオン、ピアノも加わる。
 これまでに自身の声質に合ったオペラの重要な役どころはすべて歌ったというクールマンが切り拓く新境地。大いに会場をわかせてくれるにちがいない。
文:飯尾洋一

『La Femme C’est Moi』の模様
C)Wilfried Hoesl

【公演情報】
La Femme C’est Moi
〜クールマン、愛を歌う

2019.4/9(火)19:00 東京文化会館 大ホール

●出演
メゾ・ソプラノ:エリーザベト・クールマン
ヴァイオリン:アリョーシャ・ビッツ
ヴィオラ:チョー・タイシン
チェロ:フランツ・バルトロメイ
コントラバス:ヘルベルト・マイヤー
クラリネット、サクソフォン:ゲラルト・プラインファルク
アコーディオン:マリア・ライター
ピアノ:エドゥアルド・クトロヴァッツ

●曲目
モーツァルト:夜の女王のアリア「復讐の炎は地獄のように胸に燃え」(歌劇《魔笛》より)
ロイド=ウェバー:「私はイエスがわからない」(《ジーザス・クライスト・スーパースター》より)
R. シュトラウス:7つのヴェールの踊り(歌劇《サロメ》より)
ブリテン:「恋の真実を言って」(《4つのキャバレー・ソング》より)
コール・ポーター:「アイ・ヘイト・メン」(《キス・ミー・ケイト》より)
シャルル・デュモン:「水に流して」
/他

●チケット料金(税込)
S¥5,700 A¥3,600 B¥2,100
U-2 ¥1,500
※ U-25チケットは、2019年2月8日(金)12:00発売開始(公式サイトのみでの取扱い)