スペイン首都マドリードの美の殿堂、プラド美術館。今春、国立西洋美術館にて、プラド美術館所蔵のディエゴ・ベラスケスの作品7点を中心に、17世紀絵画の傑作61点などを展示。このスペインの至宝たちの展覧会を記念するコンサートが、東京春祭で2日間にわたって開催される。その1日目は西山まりえ (バロック・ハープ) と 阿部早希子 (ソプラノ)による、17世紀に活躍した作曲家を中心とするプログラムで、稀少なバロック・ハープの魅力を体験できる。
ベラスケスをはじめとする画家の大家を輩出した17世紀のスペインの芸術に焦点を当てて、当時の同地で活躍した作曲家、マルティン・イ・コル、ホセ・マリン、イダルゴの曲が聴けるのは貴重。ほかにも、フレスコバルディ、モンテヴェルディに、スペインに赴いた経歴のあるアンドレア・ファルコニエーリ、といったイタリアの大家たちの曲も取り上げることで、17世紀の芸術を広く体験できるのである。
バロック・ハープを奏でるのは西山まりえ。演目の半分近くはバロック・ハープのソロ曲で、国内の第一人者の演奏で味わえるのは得難い機会となる。古楽を中心に名音楽家との共演を重ねるソプラノの阿部早希子とともに、当時に思いを馳せる約60分となる。
■ミュージアム・コンサート
「プラド美術館展」記念コンサート vol.1
西山まりえ (バロック・ハープ) & 阿部早希子 (ソプラノ)
2018.3/26(月) 11:00 14:00 国立西洋美術館 講堂
●出演
バロック・ハープ:西山まりえ
ソプラノ:阿部早希子
お話:川瀬佑介(国立西洋美術館 主任研究員)
●曲目
伝リバヤス:エスパニョレタスとタランテラ[ハープ・ソロ]
マルティン・イ・コル:ラス・フォリアス[ハープ・ソロ]
ホセ ・マリン:
瞳よ、私を蔑むのなら
そんな風に思わないで、メンギーリャ
フレスコバルディ:第三旋法のトッカータ[ハープ・ソロ]
モンテヴェルディ:
苦しみはかくも甘く[ハープ・ソロ]
憎たらしいあの美しい顔
ファルコニエーリ:
甘美なる旋律[ハープ・ソロ]
ああ、限りなく美しい髪よ
イダルゴ:愛が彼女たちをまごつかせる
●料金
全席自由:¥3,100
※コンサート当日、「プラド美術館展」をご覧いただけます。