その第6弾はラフマニノフ。24曲そろっての作曲ではなく、1892年に1曲、1903年に10曲、1910年に残りの13曲と、3回に分かれて発表された。1873年生まれの作曲者の10代から30代後半までにわたる作品群であり、まとめることでその多様な表情と魅力がより浮き上がってくる。
この難曲ぞろいの24曲に挑戦するのは、ボリス・ギルトブルグ。1984年モスクワに生まれ、2013年エリザベート王妃国際音楽コンクール優勝を筆頭に数々の国際コンクールに入賞し、世界中で活躍中のまさに旬のピアニスト。ことにラフマニノフを得意としており、卓越した技巧はもちろんのこと、同じロシア人としての深い共感と理解が強みだ。2年前の来日公演では、ファツィオリを使って硬質なタッチと温かみある音色を実現、やはりラフマニノフなどロシアものでしなやかな好演を披露していた。今回はどのような表現を聴かせてくれるのか、期待は尽きない。
■《24の前奏曲》シリーズ vol.6
ラフマニノフ――ボリス・ギルトブルグ (ピアノ)
2017.4.15[土]18:00 東京文化会館 小ホール
■出演
ピアノ:ボリス・ギルトブルグ
■曲目
ラフマニノフ:24の前奏曲
前奏曲 嬰ハ短調 op.3-2《鐘》
10の前奏曲 op.23
13の前奏曲 op.32
■料金
S席 ¥4,100 A席 ¥3,100 U-25※ ¥1,500
※U-25チケットは公式サイトのみでの取扱い