知られざる作曲家や作品を発見する「東京春祭ディスカヴァリー・シリーズ」、今回は「忘れられた音楽――禁じられた作曲家たち」と題して、様々な理由で亡命を選択せざるを得なかった作曲家を特集する。
ウィーン生まれだがユダヤ系だったため、ナチスから逃れてアメリカに移住したヘルベルト・ツィッパー。ナチスに反抗したマリウス・フロトホイス。第二次世界大戦を機に愛するハンガリーからアメリカへの亡命を決断したバルトーク。やはりナチスに追われてオーストリアからイギリスに渡ったハンス・ガル。ポーランドで生まれ育ったがナチスの侵攻のためソヴィエト連邦に亡命するも、スターリンの反ユダヤ主義で逮捕されるなど苦難が続いたミェチスワフ・ヴァインベルク。
戦争や政治体制に翻弄された作曲家たちのアンサンブル作品を、亡命音楽研究の第一人者ゲロルド・グルーバー氏による解説を交えて鑑賞できる。芸術と時代について考察しながら、忘れられかけた佳品を再発見する。
東京春祭ディスカヴァリー・シリーズ vol.4
忘れられた音楽――禁じられた作曲家たち
〜《Cultural Exodus》 証言としての音楽
2017.3.20[月・祝] 15:00 上野学園 石橋メモリアルホール
■出演
企画構成:ゲロルド・グルーバー(ウィーン国立音楽大学教授)、ウルリケ・アントン
フルート:ウルリケ・アントン
ピアノ:川﨑翔子
お話:ゲロルド・グルーバー
/他
■曲目
ツィッパー:弦楽四重奏のための幻想曲 《経験》
フロトホイス:オーバード op.19a
バルトーク:ハンガリー農民組曲
ヴァインベルク:フルートとピアノのための12の小品 op.29
ガル:フルートと弦楽四重奏のためのコンチェルティーノ op.82
■料金
S席 ¥3,600 A席 ¥2,100 U-25* ¥1,500
*U-25チケットは、2017年2月10日(金)12:00発売開始(公式サイトのみでの取扱い)