4月1日まで東京都美術館で開催されている、16世紀フランドル絵画の代表的画家のひとりピーテル・ブリューゲル1世をはじめとしたブリューゲル一族9人のプライベート・コレクションを集める「ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜」を記念する公演が、東京春祭の一環として同美術館講堂で3回にわたって行われる。その第2回は、世界で活躍するチェンバロ奏者の廣澤麻美が登場。東京芸術大学とヴュルツブルク音楽大学に学び、ヨーロッパの主要コンクールで優勝と入賞を重ね、BISレーベルよりCDもリリースしている名手である。
廣澤はチェンバロとヴァージナルを操り、16〜17世紀オランダの大家スヴェーリンクの作品を中心に、作者不詳の作品集「スザンネ・ファン・ソールトによる写本」より3曲や、17〜18世紀のバステインの作品など、鍵盤楽曲の佳品が並ぶ演目に臨む。ヴァージナルは、主に直方体の小型チェンバロで、上流階級の家庭楽器として親しまれ、17世紀のフェルメールの名画をはじめ女性と共に描かれることも多い愛らしい楽器。廣澤の案内で、16世紀からのチェンバロとヴァージナル音楽の系譜をたどれる1時間となる。
■ミュージアム・コンサート
「ブリューゲル展」記念コンサート vol.2
廣澤麻美(チェンバロ&ヴァージナル)
2018.3/24(土)14:00(約60分)
東京都美術館 講堂
●出演
チェンバロ&ヴァージナル:廣澤麻美
●曲目
P.コルネット:第三旋法によるトッカータ
スザンネ・ファン・ソールトによる写本(1559)より
シャンパーニュ地方のブランル
アルマンド「ラ・ノネット」
ブラバントのロンドまたはブランル
レニングラード写本(1646)より
おかしなシモン
J.P.スヴェーリンク:
わが青春はやがて終わり
緑の菩提樹の下で
涙のパヴァーヌ
半音階的ファンタジア
A.ファン・デン・ケルクホーフェン:フーガ
P.バステイン:組曲 2番 ニ長調
●料金
全席自由 ¥2,100