バッティストーニ&東京フィルが《イリス》を上演

 東京フィルハーモニー交響楽団が、10月から首席指揮者に迎えたアンドレア・バッティストーニの指揮で、マスカーニのオペラ《イリス》(演奏会形式)を上演している。(10/16 Bunkamuraオーチャードホール、10/20 サントリーホール)

 オペラ《イリス》は、《カヴァレリア・ルスティカーナ》で有名なマスカーニのオペラ作品。プッチーニの《蝶々夫人》を先取りしたジャポニズム・オペラで、その音楽の美しさはプッチーニらにひけをとらないが、ほとんど上演されることはない。
 日本でも、1985年に藤原歌劇団/東京二期会の合同上演で井上道義指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団が日本初演(演出:粟國安彦 イリス:東敦子、2016松本美和子 大阪:山路芳久、小林一男)、その後、井上道義の指揮・演出で2008年12月に東京芸術劇場シアターオペラとして(イリス : ミナ・タスカ・ヤマザキ)、2011年1、2月に東京芸術劇場&読売日本交響楽団/京都コンサートホール&京都市交響楽団共同制作(イリス:小川里美)として、セミステージ形式で上演されるにとどまっている。

 そうしたなか、昨年も《トゥーランドット》を演奏会形式で取り上げるなど、コンサートホールでのオペラ上演に意欲を見せる若手指揮者のバッティストーニが本作品を取り上げる意義は大きい。
 「《イリス》は日本を主題にした最初のイタリアオペラであり、5年後に作曲されることとなる《蝶々夫人》との比較においても、圧倒的な存在だ。(中略)この作品を再発見することは我々に、マスカーニの傑作を知る機会を与えてくれる」
〜「特別寄稿:アンドレア・バッティストーニ イリス:象徴主義か折衷主義か?(東京フィルハーモニー交響楽団公演プログラム 2016,10/11掲載)」より

 なお、バッティストーニは、来年9月には、ヴェルディのオペラ《オテロ》を演奏会形式で披露する予定。

 去る10月14日に行われたリハーサルから、一部動画と写真を紹介。
(2016.10.14 Bunkamuraオーチャードホール Photo&Movie:M.Terashi&J.Otsuka/TokyoMDE)

◆バッティストーニ&東京フィル/マスカーニ《イリス》より
プロローグ〜太陽賛歌、第1幕「イオールのアリア:大阪」、第2幕「蛸のアリア:イリス」

◆バッティストーニ&東京フィル/マスカーニ《イリス》太陽讃歌より

右)アンドレア・バッティストーニ 左)菊池裕美子(演出コーディネーター)

右)アンドレア・バッティストーニ 左)菊池裕美子(演出コーディネーター)

イリスが使う小道具の三味線を試奏するバッティストーニ

イリスが使う小道具の三味線を試奏するバッティストーニ

演奏会形式ながら、舞台奥には当時のヨーロッパに影響を与えた浮世絵からバッティストーニがセレクトした作品が投影される。 こちらは歌川国貞「新よし原尾州樓」国立国会図書館蔵

演奏会形式ながら、舞台奥には当時のヨーロッパに影響を与えた浮世絵からバッティストーニがセレクトした作品が投影される。
こちらは歌川国貞「新よし原尾州樓」国立国会図書館蔵

マスカーニ/歌劇《イリス(あやめ)》(演奏会形式・字幕付)

10月16日(日) 15:00 Bunkamura オーチャードホール
10月20日(木) 19:00 サントリーホール(完売)

指揮・演出:アンドレア・バッティストーニ
東京フィルハーモニー交響楽団

チェーコ(バス):妻屋秀和
イリス(ソプラノ):ラケーレ・スターニシ
大阪(テノール):フランチェスコ・アニーレ
京都(バリトン):町英和
ディーア/芸者(ソプラノ):鷲尾麻衣
くず拾い/行商人(テノール):伊達英二
新国立劇場合唱団 ほか

http://www.tpo.or.jp/concert/20161020-01.php

【今後の公演予定】
◆ヴェルディ:オペラ『オテロ』 <演奏会形式> 全4幕 (原語上演・字幕付き)

 指揮:アンドレア・バッティストーニ(東京フィル首席指揮者)
 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
 2017年9月 Bunkamuraオーチャードホール
●チケット料金:後日発表
●チケット発売: 2017年春頃予定
 主催: Bunkamura
 特別協力: (公財) 東京フィルハーモニー交響楽団
 問: Bunkamura 03-3477-3244<10:00〜19:00>
 ※詳細は決まり次第、Bunkamura ホームページなどで発表