わが国を代表するピアノのヴィルトゥオーゾのひとりとして、長きにわたり最先端で活躍を続けている若林顕が、ヤマハホール・コンサート・シリーズでヤマハホールにいよいよ初登場する。若林は大ホールでのリサイタルも多いが、座席数333、有数の音響をもつヤマハホールでこそ、彼の繊細で深い至芸を味わえるに違いない。

　演目はドイツ・ロマン派の名作集で、前半は師弟関係のシューマンとブラームス。まず、ブラームス晩年のピアノ小品集から、特別な美しさをもつ名品集「3つの間奏曲 Op.117」を。続いてはシューマンの「幻想曲」。シューマンがリストに献呈した本作は、若林自身「クララへの愛の苦悩を浄化させるような、ロマンティックな抒情に溢れている超名作」と格別な思いをもつ傑作で、これを円熟期に入った若林の演奏で堪能できることは楽しみでならない。
　後半は、若林が「天国と地獄を表現している、と言われるリストの作風と魅力が色濃く反映されている傑作達」と語るリストの3作品。特にメイン曲となる「ダンテを読んで」を筆頭に、リストの超人的な世界観と超絶技巧を、若林の卓越した技巧と練脱のパフォーマンスで体験できるのは大きなチャンス。“ヴィルトゥオーゾであり続ける”ということの凄みをじっくりと体感したい。

 

 

 

 

 

■珠玉のリサイタル＆室内楽
若林 顕 ピアノ・リサイタル

2018.6/29（金）19：00 ヤマハホール

●出演
若林 顕（ピアノ）

●演奏曲目
J.ブラームス／3つの間奏曲 Op.117
R.シューマン／幻想曲 ハ長調 Op.17
F.リスト／バラード 第2番 ロ短調
F.リスト／巡礼の年報 第2年 イタリア より 第5曲 ペトラルカのソネット 第104番
F.リスト／第7曲 ダンテを読んで―ソナタ風幻想曲

●料金
全席指定：5,000円

●申込み方法：チケットぴあ
・TEL 0570-02-9999 ※座席選択不可　　
・Pコード：102-513 ※発売日11：00より座席選択可能

※都合により出演者、曲目が変更になる場合がございます。予めご了承ください。