福田進一&工藤重典〜リサイタルに寄せて

 1月20日、ヤマハホールで開催される、工藤重典(フルート)&福田進一(ギター)デュオ・コンサート。
 ここで演奏されるピアソラの名作「タンゴの歴史」は、タンゴの発展の歴史を表現した名曲として、いまでは世界中で最も数多く演奏されるフルートとギターのための定番曲となっています。
 1982年、ベルギーのリエージュ国際ギターフェスティバルで世界初演ののち、1984年に日本初演を行ったのが、福田、工藤のデュオ。

 二人が、「タンゴの歴史」をはじめ、このリサイタルにかける思いを語ります。

 (c)武藤章

(c)武藤章

工藤重典 (フルート)
進一さんとのリサイタル、東京公演は本当に久しぶりとなります。彼とは相当数のコンサートをやってきていますので、もう「幼なじみ」という感覚です。
ピアソラの「タンゴの歴史」を日本で初めて紹介したり、武満さんのフルートとギターのための「海へ」を武満さんの立ち会いのもとでリハーサルしたり勉強したりで、いろいろ思い出はあります。
これまでCDは彼と4枚出しましたので、大体のフルートとギターのためのレパートリーは録音したはずです。
もともと、フルートとギターという楽器は家庭音楽的なので、いろいろ素早く編曲して、サロンにいるお客様や音楽好きのファンのために何でも弾いてあげていたのです。
そのような雰囲気をヤマハホールに持ち込みたいですね。見てて何か可笑しかったら、クスクスって笑ってくれていいんです。お願いします(笑)
 

 

 

 

 

 

 

 

福田進一 (ギター)
留学時代の1979年、パリのサル・ガヴォーでの初共演から38年・・・フルーティスト工藤重典さんは、ギタリストの私にとって最も古い室内楽のパートナーです。工藤さんの師である巨匠ランパルが盛んに演奏していたシャンカルの「魅惑の夜明け」やジュリアーニのソナタが私たちの最初のレパートリー。その後、色々な作品を演奏してきましたが、80年代初頭にはピアソラが「タンゴの歴史」を書き、このジャンルにはまだまだ名曲が加わる可能性があることが証明されました。
というわけで、今回のデュオ・コンサートは私たちにとって原点回帰のプログラムとなりました。フルートとギターに最適の音響空間、ヤマハホールで演奏出来ることを楽しみにしています。
是非、ご来聴下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 



■ヤマハホール・コンサート・シリーズ
珠玉のリサイタル&室内楽 
工藤重典&福田進一 デュオ・コンサート

2017年1月20日(金)19:00
ヤマハホール

●曲目:
W.A.モーツァルト(渡辺力也 編)/2つのオペラ・メロディー
   Ⅰ. “なんと美しい絵姿”〜歌劇「魔笛」より〜
   Ⅱ. “妹よ、ごらんなさい”〜歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」より〜
S.メルカダンテ/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」のアリアによる変奏曲(工藤Solo)
F.ソル/モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲 Op.9(福田Solo)
M.ジュリアーニ/協奏的大二重奏曲 イ短調 Op.85
A.ピアソラ(S.アサド 編)/ブエノスアイレスの冬(福田Solo)
A.ピアソラ/タンゴ・エチュード(工藤Solo)
A.ピアソラ/タンゴの歴史 
R.シャンカル/魅惑の夜明け(ラーガ「トディ」に基づく)

●出演:
工藤重典(フルート)
福田進一(ギター)

●指定:5,000円

●チケット申込み:チケットぴあ
・TEL 0570-02-9999※座席選択不可 
・Pコード:303-373