■珠玉のリサイタル&室内楽
パヴェル・コレスニコフ ピアノ・リサイタル
2019年6月1日(土)14:00 ヤマハホール
●出演:
パヴェル・コレスニコフ(ピアノ)
●演奏曲目:
J.ブラームス/3つの間奏曲 より 第1番 変ホ長調 Op.117-1
L.v.ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ 第4番 変ホ長調 Op.7
J.ブラームス/3つの間奏曲 より 第2番 変ロ短調 Op.117-2
L.クープラン/
組曲 イ長調
パヴァーヌ 嬰ヘ短調
P.I.チャイコフスキー/
中級程度の12の小品 より とぎれた夢 Op.40-12
18の小品 より 田舎のエコー Op.72-13
6つの小品 より 少し踊るようなポルカ Op.51-2
ドゥムカ―ロシアの農村風景 ハ短調 Op.59
18の小品 より 遠い昔 Op.72-17
J.ブラームス/3つの間奏曲 より 第3番 嬰ハ短調 Op.117-3
●発売日:2019年2月16日(土)
●料金
5,000円(全席指定)
●申込み方法:チケットぴあ
・TEL 0570-02-9999 ※座席選択不可
・Pコード:142-869 ※発売日11:00より座席選択可能
【アーティストからのメッセージ】
ブラームス晩年の傑作《3つの間奏曲》Op.117は、かなり前から私の中でずっと気になっている作品でした。ブラームスへの完全な傾倒とまでは言いませんが、《3つの間奏曲》をプログラムに入れるアイディアは長年温めていたもので、その時が来るのを待っていたような気がします。では実際どのようにプログラムに入れるべきか?この作品を構成する3つの小品は、ひとつひとつが豊かで凝縮されており、かつ謙虚で親密であるがゆえ、それらがプログラムの中で存分に賛美されるよう大切に演奏すべきだと思いました。
どこからこのアイディアが浮かんだと思いますか?ある日の午後、散歩をしているときにふと、それぞれの小品を個々の作品として際立たせてみようと思い立ったのです。3つをセットで弾くのはもしかしたら贅沢すぎるかもしれない、それならば1曲ずつ離してひとつひとつの曲の展開をじっくりと味わえるよう十分なスペースと時間を与えてはどうかと。
ブラームスほど有機的に文化の構造にのめり込んだアーティストは他にいません。彼の作品をぶどうに例えるなら、ブラームスという古いつるから実をつけたぶどうは、それを育てた土壌の産物です。つまり《3つの間奏曲》は、私たち自身、夢、そして本質を究極に圧縮した形で完璧に表現した作品なのです。
詩人が詩を読みながら思いを巡らすように、私もそれぞれの曲に身を委ね、作品自体が向かう方向に導いてもらおうと思います。その方向はわかりやすいものもあれば、思いもよらないものもあり、こんな速くこんな遠くに連れて行かれたのかと驚かされることすらあります。今回考え出したプログラムは、面白く少し風変わりでもありますが、こんなことが思いつくなんて幸運なひらめきだと思いませんか!
パヴェル・コレスニコフ