世界最高峰の弦楽四重奏団のひとつとして世界中にその名が知られている、タカーチ弦楽四重奏団がヤマハホール・コンサート・シリーズに初登場。グラミー賞、グラモフォン賞、BBCミュージックマガジン“ディスク・オブ・ザ・イヤー”などの主要な賞を総なめする彼らがお届けする、珠玉のオール・ベートーヴェン・プログラム。
■タカーチ弦楽四重奏団からメッセージ
私たちはこの素晴らしいホールで演奏できる事を大変楽しみにしています。ヤマハホールで演奏をするのは初めてですが、多くのミュージシャンからヤマハホールは素晴らしい音響と最先端の建物であると聞いています。
私たちのグループだけでなく、多くの弦楽四重奏団にとってベートーヴェンの3つの弦楽四重奏曲を一度のプログラムで演奏するのはとてもやりがいがあり、そして最もチャレンジングな事です。私たちは彼の初期の作品から演奏し中期、後期と続く順でプログラムを進めることが好きです。そうすることで、ベートーヴェンの「心」の旅へと誘ってくれるからです。彼の強いキャラクターは紛れもなく彼の「音楽」から見て取れます。
多くの人がベートーヴェンの初期作品は軽めで簡単だと思っていますが、それは技術的な
側面からの考えとは異なります。今回、最初の曲に「第2番ト長調(挨拶する)Op.18-2」を演奏しますが、この曲は別名「コンプリメンタリー・カルテット」と呼ばれています。表面上とても明るくオペラ的な要素を含んでいます。
2曲目の「第11番へ短調(セリオーソ)Op.95」は「境界」の作品と言えるでしょう。曲の構造と発展の仕組みは1曲目と異なります。彼の後期の作品への橋渡しと言えるような作品です。
最後の曲「第14番嬰ハ短調Op.131」は弦楽四重奏作品の「新しい発見」がある作品です。7つの楽章は全て“アタッカ”(続けて演奏される意味)で最も目覚ましいキャラクターの変化を示します。第一楽章は耐え難い悲しみが表現されています(R.シュトラウスはこれまでに作曲された作品で一番悲しい曲だと表現しています)。曲の大きなコントラストとして、第二楽章と第五楽章には陽気なスケルツォが魅力的に面白く登場します。第五楽章の終わりにはベートーヴェンが初めてスル・ポンティチェロ奏法を用いています。曲の中心である長く緩やかな楽章では柔らかく、そして美しい会話が4つの楽器によって奏でられます。そして最終楽章は「勝利のマーチ」となります。
〜タカーチ弦楽四重奏団〜
■珠玉のリサイタル&室内楽
タカーチ弦楽四重奏団
~オール・ベートーヴェン・プログラム~
2016年09月21日(水)19:00 ヤマハホール
●出演:
タカーチ弦楽四重奏団
エドワード・ドゥシンベル(第1バイオリン)
カーロイ・シュランツ(第2バイオリン)
ジェラルディン・ウォルサー(ビオラ)
アンドラーシュ・フェイェール(チェロ)
●曲目:
L.v.ベートーヴェン
/弦楽四重奏曲 第2番 ト長調 「挨拶する」Op.18-2
/弦楽四重奏曲 第11番 ヘ短調 「セリオーソ」 Op.95
/弦楽四重奏曲 第14番 嬰ハ短調 Op.131
●料金:
全席指定6,000円
●チケット申込み方:チケットぴあ
・TEL 0570-02-9999
・Pコード:284-554