ストラヴィンスキーの魅力にさまざまな角度から迫る「東京春祭のStravinsky」、 今回のテーマは「ストラヴィンスキーと《踊り》〜室内楽による『バレエ・リュス』」。ロシアの興行主ディアギレフ率いるバレエ・リュス(ロシア・バレエ団)と、初期のストラヴィンスキーは切っても切れない間柄。いち早くストラヴィンスキーの才能を認めたディアギレフの委嘱によって、「春の祭典」をはじめとするバレエ音楽が誕生し、ストラヴィンスキーは音楽界の寵児となった。
そんな傑作バレエ音楽を室内楽で楽しむというのが今回の公演だ。「春の祭典」は2台ピアノ版で、「火の鳥」と「ペトルーシュカ」(いずれも抜粋)はヴァイオリンとピアノで、そして「プルチネッラ」は「イタリア組曲」としてチェロとピアノ版で。いずれも作曲者本人、または作曲者と演奏者の共同作業による編曲が残されている。
演奏者にはヴァイオリンの成田達輝、チェロの辻本玲ら、世界を舞台に活躍する日本の若手奏者たちがそろった。室内楽編成ならではの親密さと切れ味の鋭さが、一味違ったバレエ音楽の楽しみを提供してくれることだろう。
文:飯尾洋一
【公演情報】
東京春祭のStravinsky vol.7
ストラヴィンスキーと《踊り》〜室内楽による「バレエ・リュス」
2019.3/19(火)19:00 上野学園 石橋メモリアルホール
●出演
ヴァイオリン:成田達輝
チェロ:辻本 玲
ピアノ:須関裕子、中野翔太
瀬尾久仁 &加藤真一郎 ピアノデュオ
●曲目
ストラヴィンスキー:
《イタリア組曲》
I. Introduzione
II. Serenata
III. Aria
IV. Tarantella
V. Minuetto e Finale
バレエ音楽 《火の鳥》 より
前奏曲と王女達のロンド
子守歌
スケルツォ
バレエ音楽 《ペトルーシュカ》 より
ロシアの踊り
バレエ音楽 《春の祭典》 (2台ピアノ版)
●チケット料金(税込)
S¥4,100 A¥3,100 U-25¥1,500