《リゴレット》(演奏会形式/抜粋上演/字幕付)

 東京春祭、15回目の節目にスタートする、「イタリア・オペラ・アカデミー in 東京」。イタリアの巨匠、リッカルド・ムーティが、イタリアのラヴェンナで立ち上げたこのアカデミーが、今年から3年間にわたって東京で開催される。ムーティが先立から学び、経験の中で培ってきたイタリアオペラへの解釈を、若い人々に伝えるというプロジェクトだ。

 今年は、ヴェルディの名作《リゴレット》がテーマ。4月4日、そのアカデミーの成果発表といえる記念公演が開催される。喜劇的な物語の中の悲劇ほど、痛々しく胸を締め付ける物語はない。好色の公爵に仕える道化師、リゴレットの悲劇を描いたこのオペラは、その意味で、人生の究極の不運が起きる最も悲しいオペラの一つと言えるだろう。その物語を、極上の音楽が彩る。


 ソリストには、数々の舞台でムーティと共演しているバリトンのフランチェスコ・ランドルフィ(リゴレット)やソプラノのヴェネーラ・プロタソヴァ(ジルダ)ら、実力派を迎える。オーケストラは、日本の若手奏者たちによって特別に編成される、東京春祭特別オーケストラ。ムーティの指導のもと音楽を磨き上げた若者たちが、ここ一番の特別な舞台で聴かせるリゴレットの世界。大いに期待したい。
文:高坂はる香


【公演詳細】
イタリア・オペラ・アカデミー in 東京 vol.1
《リゴレット》(演奏会形式/抜粋上演/字幕付)

2019.4/4(木)19:00 東京文化会館 大ホール

●出演
指揮:リッカルド・ムーティ
マントヴァ公爵(テノール):ジョルダーノ・ルカ
リゴレット(バリトン):フランチェスコ・ランドルフィ
ジルダ(ソプラノ):ヴェネーラ・プロタソヴァ
スパラフチーレ(バス):アントニオ・ディ・マッテオ
マッダレーナ(メゾ・ソプラノ):ダニエラ・ピーニ 
ジョヴァンナ(メゾ・ソプラノ):向野由美子
モンテローネ(バリトン):望月一平
牢番(バス):氷見健一郎
管弦楽:東京春祭特別オーケストラ

●曲目
ヴェルディ:歌劇《リゴレット》(演奏会形式/抜粋上演)

●チケット料金(税込)
S¥25,200 A¥21,000 B¥17,000 C¥12,900 D¥9,300 E¥5,200
U-25¥2,500
※ U-25チケットは、2019年2月8日(金)12:00発売開始(公式サイトのみでの取扱い)