披露するのは、シューマンの歌曲。シューベルトとシューマンの歌曲集のCDで1998年、グラモフォン賞を受賞したように、ボストリッジが最も得意とする作曲家のひとりだ。
しかも、常に作品の主人公になりきり、歌うというよりも作品を「演じる」ボストリッジなだけに、文学に深く通じていたシューマンの選んだ詩人の心の叫びが色濃く反映された作品は、彼の魅力を十分に味わえる演目だろう。
ボストリッジがオール・シューマン・プログラムを披露するのは日本では初めてのこととなる。
なお、当初はアンゲリカ・キルヒシュラーガーとともにヴォルフの歌曲集を披露する予定だったが、キルヒシュラーガーが健康上の理由により来日ができなくなり、代わってソフィー・ダヌマン(ソプラノ)が出演することとなった。こちらも早くからシューマンに取り組み、シューマン歌曲集のCDもリリースするなど、シューマンとは好相性だ。
当日券は、S:¥10,000、A:¥7,500 を、17:15より東京文化会館 小ホール当日券窓口にて販売。
◆東京春祭 歌曲シリーズ vol.14ソフィー・ダヌマン(ソプラノ)& イアン・ボストリッジ(テノール)
http://www.tokyo-harusai.com/program/page_1849.html
■日時・会場
4.12 [土] 18:00開演(17:30開場)
東京文化会館 小ホール
■出演
ソプラノ:ソフィー・ダヌマン
テノール:イアン・ボストリッジ
ピアノ:ジュリアス・ドレイク
■曲目
シューマン:
4つの二重唱曲 op.78
舞踏歌
彼と彼女
あなたを想う
子守歌–病気で寝ている子供のためにー
5つのリート op.40
においすみれ
母親の夢
兵士
楽師
露見した恋
「子供のための歌のアルバム」op.79より
もう春だ
てんとう虫
眠りの精
ゆきのはな
牛飼いの別れ
ミニョン
「ロマンスとバラード 第4集」op.64より
兵士の花嫁
捨てられた女中
悲劇
Ⅰ. 私と一緒に逃げて
Ⅱ. 春の夜に霜が下りて
Ⅲ. 彼女の墓の上に
歌曲集「ミルテの花」op.25より
献呈
自由な心
くるみの木
『西東詩集』–“酌童の巻”よりⅠ
『西東詩集』–“酌童の巻”よりⅡ
まだ見ぬ人
2つのヴェネツィアの歌
はすの花
ぼくの心はくらい
ズライカの歌
きみは花のよう
東方のばらより
終わりに
4つの二重唱曲 op.34
愛の苑生
求愛のセレナーデ
窓の下で
家族の肖像
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