小澤征爾の《タンホイザー》にちなんだお楽しみ企画がぎっしり。まずは東京芸術大学奏楽堂のプレ・コンサートから。「ワーグナーとパリ」というテーマで、N響メンバーがビゼーやミヨー、ワーグナーなどの作品を取り上げる。旧奏楽堂ではワーグナーのアリア、歌曲など。東京都美術館では「19世紀 芸術家たちの楽園〜オルセー美術館展記念コンサート」を開催。全5回にわたる室内楽演奏会で、展覧会とともに、《タンホイザー》パリ初演の時代を満喫できる。国立西洋美術館の前庭では「ブラスの響き」、「イタリア・ルネサンスの響き」が気持ちよさそう。国立科学博物館では、「楽器の進化」と銘うったレクチャー・コンサート。オーボエの古部賢一や、ホルンの塚田聡が出演する。他にも国立科学博物館では、講談師・神田山陽が「新釈・《タンホイザー》」に挑み、トーク・イベントとして、千足伸行による「ワーグナーと世紀末美術」、脳科学者・茂木健一郎が登場する「ワーグナー再発見」が行われる。もちろん東京文化会館では、《タンホイザー》(部分)を紹介する「こどものための音楽会」もご用意。入場料がすべて低価格なのも大きな魅力だ。
文:城間勉(編集部)
(ぶらあぼ2007年3月号から)
★2月12目(月・祝)〜3月28日(水)・上野/国立科学博物館 他
問:東京のオペラの森03-3296-0600
www.tokyo-opera-nomorj.com