上野の街歩き2017〜春祭満喫編(2017.3/25,26)

 3月16日に開幕した東京・春・音楽祭2017。WEBぶらあぼANNEX東京・春・音楽祭特設サイトでは、毎年好評をいただいている「上野の街歩き」をさらにバージョンアップ! 今年は、上野と東京春祭をいっぺんに楽しめるモデルコースをご提案。
 第3弾は、3月25日(土)、26日(日)の2日間、東京春祭で満喫する「春祭満喫編」!

※時間はおおよその目安です。またコンサート開始・終演時間は変更となる場合もありますのでご了承ください。

【上野の街歩き モデルコース:春祭満喫編 3/25(土)、3/26(日)の2日間】

〜1日目〜
■3/25(土)11:00〜12:00 東京春祭 for Kids 音楽物語 《ぞうのババール》
 最初は「東京春祭 for Kids 音楽物語 《ぞうのババール》」へ。こちらは大人だけでの参加は不可だが、もしお子様連れで出かける機会があればぜひ聴いてみてほしいプログラム。全世界で永く読まれる名作絵本を俳優の石黒賢が語りかけるように読み聞かせ、プーランクの美しい音楽を三浦友理枝がピアノで奏でる1時間は、子供心を呼び覚ましてくれるだろう。

東京春祭 for Kids
音楽物語 《ぞうのババール》〜こどものころのおはなし

2017.3.25[土]11:00 東京文化会館 小ホール

●出演
語り:石黒 賢
ピアノ:三浦友理枝
●曲目
プーランク:音楽物語 《ぞうのババール》
/他
●料金(全席自由)
こども(3歳以上高校生以下)¥1,500 大人(保護者)¥2,600


■3/25(土)12:30〜13:30 黒船亭でランチ

 上野を一日駆け巡るためには食事も大事です!
 こちらは演奏会場にも近い老舗の洋食「黒船亭」。「ビルの4階から街の景色を臨みながら、ゆったりとお食事をしていただく。“型にはまらない洋食”をご提供しています」とは、4代目の須賀利光さんの弁。創業は1902年に遡り、元々は料亭「鳥鍋」からスタート。その後、時代の流れと共にカフェや中華料理店などに経営形態を変えながら、69年に前身となる「レストランキクヤ」をオープン。現在の屋号になったのは86年のことだった。一番のお薦めは、1週間以上かけてじっくり煮込んだデミグラスソースをベースに使った「ハヤシライス」。

黒船亭
台東区上野2-13-13キクヤビル4F
TEL 03-3837-1617
営業時間:11:30~22:45(22:00LO)
定休日:無休
HP http://www.kurofunetei.co.jp/


■3/25(土)14:00〜16:00 東京国立博物館でイェンス=ペーター・マインツのチェロを

 腹ごしらえが終わったらもう一度上野の山へ。
 午後の一番は、東京国立博物館で行われるミュージアムコンサート「東博でバッハ」へ。
 演奏するのは、1994年に世界最難関と言われるミュンヘン国際コンクールでチェロ部門では17年ぶりとなる優勝に輝いた、ドイツ生まれのイェンス=ペーター・マインツ。
 演奏されるのは、むろんJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲。とくに難曲として知られる第6番における技巧と芸術性の表現は注目される。また、バッハの3曲の間にデュティユーとリゲティの無伴奏作品がはさまれているのも興味深い。これらの演目を最上級のソリストで聴けることは貴重だし、博物館の会場でバッハと現代作品の世紀をまたぐ体験もまた、東京春祭ならではの希少な体験となるだろう。

C)Grunau-Musik-Management

ミュージアム・コンサート東博でバッハ vol.33
イェンス=ペーター・マインツ(チェロ)

2017.3.25[土]14:00開演(13:30開場)
東京国立博物館 平成館ラウンジ

●出演
チェロ:イェンス=ペーター・マインツ

●曲目
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007
デュティユー:ザッハーの名による3つのストローフェ
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番 二短調 BWV1008
リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第6番 二長調 BWV1012

●料金
料金:¥3,600(全席自由)

 

■3/25(土)16:00〜17:00 東京国立博物館でお花見
 東京国立博物館で音楽を聴いた後は、せっかくなので東京国立博物館で「お花見」を!
 東京国立博物館では春の庭園開放(2013年3月9日(土)〜4月14日(日))の時期に合わせ、恒例の「博物館でお花見を」の企画を展開。本館(日本ギャラリー) での「桜めぐり」では、桜をモチーフにした作品を多数展示している。この日は夜間開館で20時まで開館しているから、余裕をもってまわることができる。

 

 

 

 

 

 


■3/25(土)17:30〜18:30 よし房 凛で夕食

 東京国立博物館でお花見を楽しんだあとは、博物館を出て、根津まで少し歩いてみよう。
 東京芸術大学に挟まれた通りをひたすら下って根津神社を目指すと、根津神社入口の交差点に江戸情緒漂う手打そばの店「よし房 凛」がある。黒い殻のついた丸いままの玄そばを農家からじかに仕入れ、店内右奥にある石臼で挽き、日々手打ちする。殻のまま挽いたのが噛みごたえのある田舎そば、殻を取って挽いたのがのどごしの良いせいろそば。玄そばの仕入れ先も季節に合わせて変えている。早めに訪問すると、運が良ければそばを打つ様子を見ることができるかもしれない。
 夜には、そばさしみ(600円)をはじめとするそばを使った料理や、注文が出てから揚げる手作りがんもどき(750円)など、他ではなかなか味わえない逸品も並ぶ。

よし房 凛(よしぼう りん)
文京区根津2-36-1
TEL 03-3823-8454
営業時間:
月、水~土:11:00~15:00(14:45LO)、17:30~21:00(20:30LO)
日:11:00~15:00(14:30LO)
定休日:火曜日
席数:16席


■3/25(土)19:00〜21:00 東京文化会館で都響メンバーによる室内楽

 この日の東京春祭最後の公演は、東京都交響楽団のメンバーによる室内楽。
 まず最初に、通常ヴィオラとピアノで演奏される事の多いシューベルトの名作「アルペジオーネ・ソナタ」を鈴木大介のギターで。メインはメンデルスゾーンの大作、弦楽八重奏曲。
 「メンデルスゾーンの弦楽八重奏曲?」と名前だけ聞いてもピンと来ない方も多いだろうが、「東京春祭の公式サイトで流れるあの音楽」と言えばおわかりになる方も多いのでは?
 16歳のメンデルスゾーンが作曲した、流麗で溌剌とした音楽は一日の疲れを吹き飛ばしてくれることだろう。

都響メンバーによる室内楽
~メンデルスゾーン 《弦楽八重奏曲》

2017.3.25[土]19:00 東京文化会館 小ホール

●出演
ヴァイオリン:四方恭子、双紙正哉、吉岡麻貴子、渡邉ゆづき
ヴィオラ:鈴木 学、村田恵子
チェロ:田中雅弘
コントラバス:池松 宏
ギター:鈴木大介
●曲目
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821(ヴィオラ&ギター版)
ナイクルグ:ギターと弦楽四重奏のためのアセキアス
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 変ホ長調 op.20(ヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ1、コントラバス1 による編成)
●料金
S席 ¥5,200 A席 ¥4,100 U-25※ ¥1,500
※U-25チケットは、公式サイトのみでの取扱い

●メンデルスゾーンの弦楽八重奏曲をテーマにした東京春祭の公式PV


■3/25(土)21:30〜 Bar EST!で音楽談話

 一日の終わりはバーでゆっくりと。
 「EST!」のカウンター9席&テーブル4席は、老若男女で連日満席。入口近くのカウンターには懐かしい黒電話が置かれ、独特の呼出し音と「はい、『EST!』でございます」という明るい声がよく映える。そして、茶褐色の質実剛健な内装と、白いバーコートをまとった渡辺さんたちスタッフが織りなす、美しいコントラスト。多くの芸能人や文化人をも魅了してやまない、温かく凛とした空気がそこにはいつもある。
 「EST!」のカクテルは“旬”を大切にするため、提供期間が限られているものも少なくない。「EST!」の至高のカクテルは、今年も爽やかに春の到来を告げる。

Bar EST!(ばー えすと)
文京区湯島3-45-3
Tel:03-3831-0403
営業時間:月〜土・祝日 18:00〜24:00
休業日:日曜、盆、年末年始

〜2日目〜
■3/26(日)14:00〜14:20 エキュート上野で「桜の街の音楽会」
 2日目はまず無料のコンサート「桜の街の音楽会」でトランペットとピアノのデュオを楽しむ。

★14:00〜14:20トランペット:浅野友彦 ピアノ:竹内真紀
場所:エキュート上野 キノクニヤアントレ前
*15:30からの回もあり

左:浅野友彦 右:竹内真紀

「桜の街の音楽会」を楽しんだ後は、2つのルートに分かれて・・・
この日のメインはどちらも室内楽だが、それぞれに違う楽しみ方がある。
あなたはどちらを選びますか?


■3/26(日)15:00〜17:00 名手たちによる室内楽の極 or ベンジャミン・ブリテンの世界Iへ

名手たちによる室内楽の極(きわみ)
〜モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト

2017.3.26[日]15:00 東京文化会館 小ホール

 読売日本交響楽団のコンサートマスター・長原幸太とソロ首席ヴィオラ奏者・鈴木康浩を中心とした東京春祭恒例の人気室内楽演奏会シリーズ。今回は、第15回ヴィエニャフスキ国際コンクール第2位受賞後ソリストとして活躍する若手ヴァイオリニスト・岡本誠司、ウェールズ弦楽四重奏団の一員にして東京シティ・フィルの客員首席チェロ奏者も務める若き実力者・富岡廉太郎が加わり、デュオ、トリオ、クインテットでアンサンブルの粋を聴かせる。

●出演
ヴァイオリン:長原幸太、岡本誠司
ヴィオラ:鈴木康浩
チェロ:上森祥平、富岡廉太郎
●曲目
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 第1番 ト長調 K.423
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲 第3番 ニ長調 op.9-2
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956
●料金
S席 ¥4,600 A席 ¥3,100 U-25* ¥1,500
*U-25チケットは、公式サイトのみでの取扱い

 


ベンジャミン・ブリテンの世界I
〜20世紀英国を生きた、才知溢れる作曲家の肖像

2017.3.26[日]15:00 上野学園 石橋メモリアルホール

20世紀後半のイギリスにおける最も重要な作曲家ベンジャミン・ブリテンを5年かけて紹介していく、注目の東京春祭新シリーズが今年から開催される。その初回、「ベンジャミン・ブリテンの世界I」では、演奏機会の希少な室内楽と歌曲作品が取り上げられる。ブリテンの濃密で複雑な音楽性が小編成の音の中に巧みに込められた佳品ばかりが並び、まとめて聴いて味わえるのは貴重なチャンス。

●出演
企画・構成・お話:加藤昌則
チェロ:辻本 玲
オーボエ:荒 絵理子
テノール:鈴木 准
ピアノ:加藤昌則、三浦友理枝
●曲目
ブリテン:
 《5つのワルツ》 より(ピアノ:加藤昌則)
  第2番 素速く、ウィットを持って
  第5番 変奏曲:静かに、そしてシンプルに
 組曲 《休日の日記》 op.5 より(ピアノ:三浦友理枝)
  第2曲 出帆
  第3曲 移動遊園地
 無伴奏チェロ組曲 第1番 op.72 より VI. 無窮動と第4の歌(チェロ:辻本玲)
 《オヴィディウスによる6つのメタモルフォーゼ》 op.49 より(オーボエ:荒絵理子)
  パン、フェートン、バッカス、アレトゥーサ
 2つの昆虫の小品 (ピアノ:加藤昌則、オーボエ:荒絵理子)
  1. バッタ
  2. スズメバチ
 《ミケランジェロの7つのソネット》 op.22(テノール:鈴木准、ピアノ:加藤昌則)
 チェロ・ソナタ ハ長調 op.65(チェロ:辻本玲、ピアノ:三浦友理枝)
 夏の名残のバラ
●料金
S席 ¥3,600 A席 ¥2,100 U-25※ ¥1,500
※U-25チケットは、公式サイトのみでの取扱い