世界中のワグネリアンにとって“聖地巡礼”といえばバイロイト音楽祭。そこに集うのは、熱狂的な聴衆ばかりではない。「休暇を犠牲にしてでもワーグナーを演奏したい」という音楽家たちが集まり、バイロイト祝祭管弦楽団を編成する。そこで長年活躍した4人のヴァイオリニストたちが2005年に結成し、以来同団唯一の室内楽アンサンブルとして活動を続けているのが「バイロイト祝祭ヴァイオリン・クァルテット」である。東京春祭には13年に初出演して高い評価を得て、待望の再登場となる。
ベルリン・ドイツ交響楽団のコンサートマスターで、バイロイト祝祭管でも同職を務めたベルンハルト・ハルトークをリーダーに、ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団に36年所属した眞峯紀一郎など、4人全員が現在もドイツで演奏や教職の要職を務めている。当然ながら、ワーグナーを熟知する彼らによる《リング》組曲(廣田はる香編)の世界初演は大きな聴きものになる。ラモーやラヴェルなどドイツに縛られない曲目まで、懐深いアンサンブルを味わいたい。
■バイロイト祝祭ヴァイオリン・クァルテット
〜4本のヴァイオリンによる極上の四重奏
2017.3.29[水]19:00 上野学園 石橋メモリアルホール
■出演
バイロイト祝祭ヴァイオリン・クァルテット
第1ヴァイオリン:ベルンハルト・ハルトーク
第2ヴァイオリン:ミヒャエル・フレンツェル
第3ヴァイオリン:ウルフ・クラウゼニッツァー
第4ヴァイオリン:眞峯紀一郎
■曲目
ラモー(レ・キャトル・ヴィオロン編):4つのヴァイオリンのための 《オペラ組曲》
ワーグナー(廣田はる香編):《ニーベルングの指環》 組曲(世界初演、2017年委嘱作品)
ラヴェル(ブラントナー編):《クープランの墓》 [試聴]
フンメル:4つのヴァイオリンのための 《ディヴェルティメント》
ドント:4つのヴァイオリンのための四重奏曲 ホ短調 op.42
■料金
S席 ¥4,600 A席 ¥3,100 U-25* ¥1,500
*U-25チケットは、2017年2月10日(金)12:00発売開始
(公式サイトのみでの取扱い)