チェロとコントラバスという低音弦楽器によるデュオのコンサート。この2つの楽器のために書かれた珍しい作品が並ぶ。
チェロを演奏するのはマルモ・ササキ。音楽家の両親と共に4歳でイタリアに渡り、以後イタリア、スイス、ドイツで学ぶ。ジェノヴァ国際チェロ・コンクールなど多数のコンクールで優勝した。ダニエル・バレンボイム率いるベルリン国立歌劇場管弦楽団に初のアジア人、永久団員として6年間在籍するなど活躍。現在はソロ&室内楽奏者として様々な活動を続けている。コントラバスの高杉健人は東京藝術大学卒業。やはり全国のオーケストラや室内楽、タンゴ・オーケストラなどに参加する他、スタジオ・ミュージシャンとしても活動を続ける多彩な才能の持ち主だ。
モーツァルトのファゴットとチェロのためのソナタのチェロ&コントラバス編曲版、ロッシーニのチェロとコントラバスの2重奏曲といった古典的作品から、シュニトケ、アベル、キルヒナーなど、普段なかなか聴くチャンスに恵まれない作品も数多い。低音弦楽器らしいふくよかな響き、それぞれのソロの魅力、そしてデュオの面白さと、多彩な味わいを持ったコンサートになるだろう。
文:片桐卓也
【公演情報】
ミュージアム・コンサート
マルモ・ササキ(チェロ)& 髙杉健人(コントラバス)
2019.4/10(水)19:00 国立科学博物館 日本館講堂
●出演
チェロ:マルモ・ササキ
コントラバス:髙杉健人
●曲目
モーツァルト:ファゴットとチェロのためのソナタ 変ロ長調 K.292(チェロ&コントラバス版)
バリエール(バウマン編):2台のチェロのためのソナタ ト長調(チェロ&コントラバス版)
シュニトケ:賛歌第IIF.
ブレッチガー:ファンタジーデュオ
J.ゴルターマン:ベッリーニの思い出
C.F.アベル:無伴奏コントラバスのためのソナタ
V.D.キルヒナー:そしてソロモンは語った【チェロ・ソロ】
ロッシーニ:チェロとコントラバスのための二重奏曲ニ長調
●チケット料金(税込)
全席自由¥3,600