2018年3月16日から4月15日に開催される「東京・春・音楽祭ー東京のオペラの森 2018ー」(以下、東京春祭)の開催概要発表会見が10月26日に東京文化会館で行われ。鈴木幸一・東京・春・音楽祭実行委員長、桑原浩・日本オーケストラ連盟常務理事・事務局長らが出席した。
(2017.10.26 東京文化会館 取材・文:林昌英 Photo:J.Otsuka/TokyoMDE)
東京春祭2018の公演数は無料公演を含めて約150。ウルフ・シルマーの指揮のもと、クラウス・フロリアン・フォークト、ペトラ・ラングらが出演する「東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.9《ローエングリン》」、ロッシーニ「スターバト・マーテル」をメインとする「合唱の芸術シリーズ vol.5」、エリーザベト・レオンスカヤによる6回にわたるシューベルトのピアノ・ソナタ演奏会、コンスタンチン・リフシッツによるバッハのピアノ協奏曲全曲弾き振り、と大型企画がならぶが、フォークト、ラング、トマス・コニエチュニー、レジーネ・ハングラー、中嶋彰子、中村恵理&藤木大地ら、世界的な歌手陣がリサイタル等で歌声を聴かせることにも注目だ。
新機軸として、鶯谷の「東京キネマ倶楽部」で、中嶋彰子らがキャバレー・ソングなどを披露する公演「東京春祭NIGHT Cabaret(キャバレー)を巡る物語」が開催される。第1部は金曜夜の21:30に開演。第2部は朝まで繰り広げられるという。
毎年好評のナイト・ミュージアム・コンサートは、東京春祭の前夜祭として3月15日、国立科学博物館で開催される。
ワーグナー・シリーズについては「これまでやれなかった演目は残り3つ。18年の《ローエングリン》に続き、19年は《さまよえるオランダ人》、20年は《トリスタンとイゾルデ》を上演します。《トリスタン》の指揮はマレク・ヤノフスキさんです」と今後の予定を明らかにした。
また、19年からの3年間、リッカルド・ムーティとイタリア・オペラ・アカデミーを開催することも発表された。
「詳細はまだ打ち合わせ中ですが、教えるだけでなく実際にヴェルディのオペラも演奏します。19年は《リゴレット》、20年は《マクベス》、21年は《仮面舞踏会》を予定しています」
東京春祭2018の期間中、3月31日には東京文化会館で「オーケストラの日2018」が開催される。「オーケストラの日」は、全国各地のプロフェッショナル・オーケストラが、それぞれの地域で様々なイべントを展開する日として2007年から続けられているもの。当日は、東京文化会館に首都圏の全プロ・オーケストラのメンバーからなる祝祭管弦楽団が演奏を披露するほか様々なイベントが開催される。
これについて桑原は「首都圏では2007年から様々な会場で開催してきましたが、東京文化会館はその歴史や内部の利便性も含めてやはり特別な会場だと思っています。音楽祭の期間中に実現できることになりワクワクしています」とコメントした。
【チケット発売】
●先行発売
ローエングリン:11月5日 10:00〜
●一斉発売:11月26日(日)〜
●ミュージアム関連公演:12月7日(木)〜
東京・春・音楽祭ー東京のオペラの森 2018ー
2018.3/16(金)〜4/15(日)
東京文化会館、東京藝術大学奏楽堂(大学構内)、上野学園 石橋メモリアルホール、国立科学博物館、東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館、東京キネマ倶楽部 他
問:東京・春・音楽祭実行委員会03-6379-5899
http://www.tokyo-harusai.com/