ミュージアム・コンサート ヴィルタス・クヮルテット

 ヴィルタス・クヮルテットは、チェロの丸山泰雄が中心となり2008年、いわき芸術文化交流館アリオスを拠点として活動を始めた。11年の東日本大震災後、地域とのつながりを一層深め、13年には市民有志らとともに「いわき室内楽協会」を立ち上げた。

 第1ヴァイオリンの三上亮は、かつて札幌交響楽団のコンサートマスターを務め、ソリストとしても活躍している。第2ヴァイオリンの對馬佳祐はパリ国立高等音楽院で学んだ逸材。ヴィオラの馬渕昌子は、1993年のミュンヘン国際音楽コンクールで第3位に入賞。現在は、紀尾井ホール室内管弦楽団やトウキョウ・ミタカ・フィルハーモニアなどのオーケストラでも中心メンバーとして活躍。チェロの丸山は、89年日本音楽コンクールで第1位入賞。その後、ヴィルタス・クヮルテットやスーパー・チェロアンサンブル・トウキョウを組むなど、室内楽活動に熱心に取り組んでいる。

 東京都美術館で開催されている『奇想の系譜展』を記念して同館講堂でひらかれる今回のコンサートでは、感動的な「カヴァティーナ」で知られるベートーヴェンの弦楽四重奏曲第13番、モーツァルトの、演奏機会の多いK.136ではない、K.138のディヴェルティメント、そしてハイドンの弦楽四重奏団第38番《冗談》の終楽章を演奏する。名手たちの熟練のアンサンブルを楽しみたい。
文:山田治生


【公演情報】
ミュージアム・コンサート
「奇想の系譜展」記念コンサート vol.2 ヴィルタス・クヮルテット

2019.3/24(日)14:00 東京都美術館 講堂

●出演
ヴィルタス・クヮルテット
 ヴァイオリン:三上 亮、對馬佳祐
 ヴィオラ:馬渕昌子
 チェロ:丸山泰雄

●曲目
【奇想天外ーー作曲家たちの戯れ】
ハイドン 弦楽四重奏曲 第38番 変ホ長調 op.33-2《冗談》より 終楽章
モーツァルト:ディヴェルティメント ヘ長調 K.138《ザルツブルク交響曲》
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第13番 変ロ長調 op.130

●チケット料金(税込)
全席自由¥2,100