合唱の芸術シリーズ vol.5 ロッシーニ 《スターバト・マーテル》

左より:スペランツァ・スカップッチ C)Silvia Lelli、エヴァ・メイ、マリアンナ・ピッツォラート、
マルコ・チャポーニ、イルダール・アブドラザコフ C)Sergey Misenko

 2018年の東京・春・音楽祭の最終公演は、5回目となる「合唱の芸術シリーズ」である。名作ながらあまり演奏機会の多くない合唱付きの管弦楽作品を取り上げているシリーズで、毎回高水準の演奏でその真価を示している。今回の演目は、18年が没後150年のアニバーサリーとなるロッシーニの《スターバト・マーテル》。オペラの筆を折ってから10年以上を経て全曲が完成され、敬虔な悲しみとオペラアリアのような名旋律とを味わえる名品である。
 今回の指揮者はイタリア生まれのスペランツァ・スカップッチ。ウィーン国立歌劇場で《椿姫》などを任せられ、今後も一流歌劇場に出演が続く、注目すべき若手女性指揮者だ。東京春祭には17年「スペシャル・ガラ・コンサート」に出演しており、続けての18年は、ロッシーニの歌心と劇的な表現はもちろんのこと、前半のモーツァルト交響曲第25番では都響を駆ってどんなオーケストラ指揮者としての魅力をみせてくれるのか、期待が集まる。ソロ歌手にはエヴァ・メイやイルダール・アブドラザコフといった錚々たる世界的スター歌手がそろい、声の饗宴もたっぷりと聴かせてくれる。
 本シリーズに継続して出演を続けるのは東京オペラシンガーズと東京都交響楽団。日本のトップ合唱団のひとつである東京オペラシンガーズは、東京春祭には14年間出演を続け、本シリーズのほか「東京春祭ワーグナー・シリーズ」「にほんのうた」シリーズにも出演するなど、音楽祭の中心的な存在となっている。やはり日本のトップオーケストラのひとつである都響とともに、みずみずしい演奏を聴かせてくれるだろう。


東京春祭 合唱の芸術シリーズ vol.5
ロッシーニ 《スターバト・マーテル》 (没後150年記念)
~聖母マリアの七つの悲しみ

2018.4.15(日)15:00 東京文化会館

■出演
指揮:スペランツァ・スカップッチ
ソプラノ:エヴァ・メイ
メゾ・ソプラノ:マリアンナ・ピッツォラート
テノール:マルコ・チャポーニ
バス:イルダール・アブドラザコフ
管弦楽:東京都交響楽団
合唱:東京オペラシンガーズ
合唱指揮:マティアス・ブラウアー、宮松重紀

■曲目
モーツァルト:交響曲 第25番 ト短調 K.183
ロッシーニ:スターバト・マーテル

■料金
S席 ¥13,900 A席 ¥10,800 B席 ¥8,700 C席 ¥6,700 D席 ¥4,600 E席 ¥3,600 U-25※ ¥2,100
*U-25チケットは、2018年2月9日(金)12:00発売開始

■チケット発売日:11月26日(日)10:00
*先行発売:11月12日(日)10:00