2013年のティボール・ヴァルガ・シオン国際ヴァイオリン・コンクール優勝も通過点として、期待の若手から名匠への道をひた走るヴァイオリニスト・郷古廉。すでに各地で卓越した技巧と芸術性を披露し続けている郷古が、東京春祭でベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全10曲の高峰に3年をかけて挑んでいる。17年の第1回では初期の3曲と第5番「春」を取り上げ、落ち着きと風格のある構えで、若きベートーヴェン作品の古典的な構成感に内包する瑞々しい情感を好演した。
18年の第2回は、第4番と、作品30の3曲(第6番〜第8番)を取り上げる。いずれも愛称はないものの、30代に入ったベートーヴェンの多彩な表現法と緊密な完成度を誇る作品群。2つの短調作品(第4・第7)が含まれることもあり、郷古のさらなる深化が体感できる演目だ。
ヴァイオリンと同等かそれ以上の役割を果たすピアノは、ヨーロッパ各地での活躍で世界的奏者からも信頼を寄せられるアンサンブルの名手、加藤洋之。郷古と加藤による、10曲のソナタで楽聖の生涯をたどる本シリーズ。その旅程はやはり見逃すわけにはいかないだろう。
■郷古 廉(ヴァイオリン)&加藤洋之(ピアノ)
〜ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会 II
2018.4/13(金)19:00 東京文化会館 小ホール
■出演
ヴァイオリン:郷古 廉
ピアノ:加藤洋之
■曲目
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第4番 イ短調 op.23
:ヴァイオリン・ソナタ 第6番 イ長調 op.30-1
:ヴァイオリン・ソナタ 第7番 ハ短調 op.30-2
:ヴァイオリン・ソナタ 第8番 ト長調 op.30-3
■料金
S席 ¥4,100 A席 ¥3,100 U-25* ¥1,500
*U-25チケットは、2018年2月9日(金)12:00発売開始
■チケット発売日:11月26日(日)10:00