ヴィオラを愛する者にとって、ブラームスの音楽は宝物である。
日本を代表するヴィオラ奏者のひとりである川本嘉子が中心となり、東京春祭で2014年から始まったブラームスの室内楽シリーズでは、そのことを深くしみじみと聴衆に感じさせ続けている。
シリーズ4回目の今年、川本はホルン三重奏曲のヴィオラ版に挑戦する。ホルンのパートをヴィオラが弾くことで、より3人の音色は親密に溶け込み、渋い音色の中に、名作の新たな魅力が表現されていく。川本はヴァイオリン・ソナタ第2番もヴィオラ版で演奏。ヴァイオリンの名作も、彼女のヴィオラなら再発見の喜びを十分に期待できる。
このシリーズは毎回多彩な共演者を迎えて真摯に取り組むことでも知られ、今回は川本の盟友・竹澤恭子と、近年はギトリスとの共演や指揮者としてN響ほかに登壇するなど日本での活動が増えている才人・ヴァハン・マルディロシアンをピアノに迎える。竹澤のヴァイオリン・ソナタ第3番はもちろんかなりの聴きものだし、彼らの熱い演奏も大いに注目。
■ブラームスの室内楽 IV
〜竹澤恭子、川本嘉子、ヴァハン・マルディロシアン
2017.4.14[金]19:00 東京文化会館 小ホール
■出演
ヴァイオリン:竹澤恭子
ヴィオラ:川本嘉子
ピアノ:ヴァハン・マルディロシアン
■曲目
ブラームス:
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 op.100 (ヴィオラ版)
ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 op.108
主題と変奏 二短調 op.18b
ホルン三重奏曲 変ホ長調 op.40 (ヴィオラ版)
■料金
S席 ¥5,700 A席 ¥4,100 U-25※ ¥1,500
※U-25チケットは、公式サイトのみでの取扱い