『東京・春・音楽祭—東京のオペラの森 2016—』(開催期間:2016.3/16〜4/17)の会見が2015年11月25日都内で行われ、鈴木幸一・実行委員長、ドメニコ・ジョルジ駐日イタリア大使らが出席した。
鈴木は、12回目を迎える音楽祭についてチェコでの音楽祭との出会いや、小澤征爾と音楽祭について意気投合した話を披露。「プラハの人々が音楽祭に誇りを持っているように、そこに住んでいる人たちが音楽祭を作っているということが非常に重要です。上野というのは自分にとっても特別な場所。100年以上文化を育んできたこの場所で、音楽祭をやりたいということで始まり、12年間続けてきました。来年の『東京・春・音楽祭』も、支えてくれる方と一緒に、世界に誇れるみんなの『東京春祭』にしたい」と語った。
ドメニコ・ジョルジ大使は、「来年は日伊国交樹立150周年記念事業を共にできることを嬉しく思います。この記念の年に、マエストロ・ムーティを招聘していただき、素晴らしい演奏会を開催します。ムーティが設立したケルビーニ管と春祭特別オーケストラが合同で演奏するということは、夢のようです」と語った。合同オーケストラは、7月にイタリアのラヴェンナ音楽祭でも演奏する。
会見では、リッカルド・ムーティからのビデオメッセージが紹介され、その中でムーティは「両国の演奏家が一緒に演奏することは、友好関係の歴史のなかでも意義深く素晴らしいことで光栄に思います。1975年以来、何度も来日し、日本への愛着は高まっています。世界でも特に素晴らしい日本の聴衆にお会いできることに強い感動を覚えます」と語った。 12回目の今回は、東京文化会館を中心に約130公演が行われる。また、『桜の街の音楽会』『東京春祭 for Kids』などの公演も昨年同様に行う。